No.28 ナイスプラン

山交ナイスプランという旅行パンフ誌の仕事をやっている。そもそもこの仕事においてぼくのやるべき範囲というのは、中ページのデザイン案を提出して、方向性を決定するというところまでのはずだった。あとは本社サイドで、そのデザイン案のデータを元に、フォーマットをしっかり組み立てたり実際に本データを入れ込んでいったりという作業をするものだと当然思っていた。ところがこの会社のずさんな仕事管理が原因で、どこにディレクションの責任があるのかあやふやなままでこっちもあっちもどっちも「自分は手伝っている」という意識で仕事をしていたものだから、こっちが「部品」としておくったデータがあちらからすると「フォーマット」としてわかりづらくこれでははめ込み作業が出来ないといってきたのだ。おいおいおいおい、いつのまにこっちが「ディレクションサイド」になったんだ?? 誰が全原稿に矛盾のないフォーマットをつくったって?? そもそも原稿の体裁すら知らないよ、というのがこっちの言い分。あっちとしても「忙しい中ハメ込み作業してやるってのになんだこのデータや入稿のまとまりのなさは」て感じ。おそらくデザイナーには両者なにも否はない。依頼された仕事内容は十二分にこなしている。製作担当の女の娘(うちの会社は男がデザイン、女がライターを担当しており、一応全体の窓口はライターがやっている)も新人でわからないことが多いなかかなり良く立ち回っている。つまるところ、今回の場合完全に「両サイドの管理職」の責任である。いつまでも管理者レベルで「ディレクション」の責任をなすりつけあって全然進展もせず、デザイナーは各々、部品つくりやはめ込み作業を外から「頼まれてる」気持ちでやってたというわけ。末端デザイナーは両サイドとも、よもや「自分の仕事」だとは夢にも思わないという事態になったわけだ。おかげでなんだかとっても険悪なムードになってるらしく、いい迷惑。

しかしそれにしても、受け入れ側の「完全フォーマット」がないとこっちはやりようがないってのも、プロとしてかなり甘い考えだと思う。感情的になって文句をいうとこまでは同情できるが、その後ほんとに出来ないからフォーマットをもらえないかときた。明らかになきゃいけない要素が足らないとかいう「ミス」なら話は別だけど、部品を入れるときに入れづらいとか、分業するときに統一がとれないとかいうレベルの問題は、例えばすぐに便宜的にリーダーをたて、臨機応変にその「フォーマットらしきもの」に不足しているものを見抜き、信じられない早さでそれを補い、そして分業するメンバーに自分で再構築した作業工程を的確に伝える、それくらいの「アドリブ処理能力」が「プロ」には求められると思うのだ。「素人」からみたら「化け物」に見えるようなとんでもないことをやってのけるのが「プロ」だろうよ、スポーツ選手にしても将棋指しにしても楽器弾きに料理人にしても。 おそらく「職業にしてる以上社会的にみたらそれはプロなのだ」って自負がないんだろーなー。指示通りうごくオペレーターなら1週間で素人から教育できるっつーの。自分自身で火のごとく考えろっつーの。 いや、しかしこれ書いてたら自分自身ドキドキしてきた。自らの盛り上がりによって我が身が戒められてる感じ。 ぼくもがんばろっと。

そうそう、今日のよる、さぽがついに「デカパン大先生大事件」になってしまった。

2002-09-26-THU

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