No.38 悲しい日

こんなに悲しい気持ちで日記を書くのははじめてです。でも、なるべく正確に今日の出来事を書き残します。 今日、我が家のトラくんが交通事故で死んでしまいました。 ぼくとさぽが見たときにはもう硬く、冷たくなっていました。  2人で出かけているときに、大家の稲村さんから「向かいの家の庭にトラくんと似ている猫が死んでいる」という連絡があり、すぐに帰りました。まっさきに家に帰ってトラがいないかどうか確かめたのですが、家の中にはミミしかいませんでした。稲村さんにつきそってもらい、横山さんの家の庭にはいっていくと、シートを掛けられた猫が倒れていました。ちょっとだけしっぽがはみ出ているのをみて、ふたりともすぐにそれがトラだと分かりました。外傷はなくきれいな体だったけど、フンをもらしていて、口には泥がめいっぱいつまっていました。爪を見たらぶさぶさになっていたので交通事故にあったことがわかりました。過去にトラとミミが事故にあったとき、どっちも爪がぶさぶさになっていたのでそうだとわかりました。 もうあまりにも悲しくて、かわいそうで、わけがわかりませんでした。ぼくはとにかく、はやく埋めてあげたいという気持ちで一杯になり、ふたりともどうしてもトラの大好きな家の庭に埋めてあげたいと思い、稲村さんにお願いしにいきました。稲村さんはトラのために泣いてくれて、庭に埋めてもいいと言ってくれました。

トラを玄関に寝かせて、すぐにスコップを買ってきて、トラの大好きだった毛布にくるんで、庭の細い木の根本に埋めることに決めました。ミミはトラをみて、「シャーー!!」とすごい強い感情をだして逃げてしまいました。ものすごく嫌なことがおこったことが分かった様子でした。トラの体をきれいにふいて、うんとなでてあげました。毛布にくるむときに体を持ち上げると、「ニャー」と声がして一瞬生きてるんだと思ってびっくりしたけど、すぐに中から空気が漏れただけだと分かりました。でも、また声が聞けてすごくうれしかった。 ふたりでトラをそっと土の中にいれて、頭を家の方に向けてあげました。ポリポリもすこしあげて、そしてふたりで土をかけました。何故か掘り返した土が余るのでなんでだろうと思ったら、入れた分だけ余るからそのぶん盛り上がるのかと、変に感心しました。大きい人の墓はこんもり盛り上がるんだなと。

忙しなく動いてたときはまだなんとかなってたけど、家に帰って落ち着いてくると、いろんな場面でトラがいないことに気づかされてたまらなくなってきました。「すぐに日常にもどってへらへら笑ったりもするからね」とトラに宣言したものの、やっぱりかなしくてかなしくてたまりません。夜、トラの悲報を聞いてとしみつとじゅんこが駆けつけてくれました。じゅんこはとんでもないショックをうけて大泣きしながらきてくれたので、母体に悪影響がないか心配でした。ふたりには旅行中など何度も世話になり、うんとかわいがってもらっていました。今日もこうやって飛んできてもらって、すごく感謝しなきゃなのよ、トラくんよ。 ふたりが帰ってしばらくして、そういえばミミが帰ってこないので心配になって庭にでると、どこかからすごく悲しそうな鳴き声が聞こえてきました。まさかとおもって懐中電灯であたりを照らしたら、木の上からトラのお墓を見下ろしてミミが鳴いていました。お墓を少し掘った跡もありました。ほんとに聞いたことがないような悲しい鳴き方をしていて、もう何が起こったのか全部わかっているようでした。 じっとしてるとトラのことばかり考えてしまい、どんどん悲しくなるので、お風呂にはいって紛らせようとしたんだけど、開いた窓からトラが入ってくることとか思い出したり、お風呂上がりに服の部屋でパジャマをきてると、いつもトラがはいってきて一周して帰っていくこととか思い出したり、もう家の一部として機能してたもんだからなにやっててもトラを感じてしまい、ほんとにしんどい。これを書いてるのもほんとにしんどい。もう無理。イラストかいて、まとまったひとつの「作品」ぽくなってしまうのがたえられないので今日もイラストは勘弁。明日からは通常フォーマットに戻すぞ! こんな内容を、昨日の今日で文章に無理矢理まとめるべきか悩んだけど、トラがいなくなる過程をさけては通れないし、こういうことこそしっかり記さなきゃいけないと思い、長くなっちゃったけど書きました。とんでもなく不安定な精神状態でかいたので、流れとか変でもゆるしてください。 

2002-10-06-SUN

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