米沢２日目。おきたら９時すぎ。ふたりして二日酔い。　むりやり起きて朝ごはんを食べる。　お父はまだ全然具合が良くならず、ごはんを食べるとすぐに医者にいった。　さぽがお片付けを手伝ってる間にぼくはいとちゃんからたのまれた花壇耕し。鍬でもってチューリップの球根を植える１畳程度の範囲を掘り返す。黒い土がほくほくしていくのがすごく楽しい。使い慣れない道具なんでいろいろ持ち方使い方を試行錯誤したが短すぎる時間ではたして正しく使えてたのか疑問。　表面に肥料をまいてあとはいとちゃんがやるのでぼくはそこまで。　酔い覚ましになるかなとお風呂を沸かしてもらう。沸くまでの間にいとちゃんにコンピュータ−講座。とりあえず最低限のネット知識を覚えてもらう。　ぼくらはマウスなんか当たり前のように使ってるけど、一度も触ったこともない人ってのはマウスを操作するだけでものすごく緊張してしまうらしい。ゲームとかした世代でもないのでこういう入力デバイス自体に全然馴染みがないんだもんなぁ、そりゃそうか。　でもこんなんは慣れでしかないので是非無理してでも使い続けて、せっかくの究極知的財産を有意義に使いこなせるようになってほしい。　いとちゃんがこの日記のバックナンバーをみてる間にぼくはお風呂に。　家の風呂って床面よりも下に風呂桶の底面があって入った時思いのほか足が沈んでちょっとびっくり。こんなふうになってたんだっけか。

お昼過ぎに今回の本来の目的である「タイヤ交換」に３人（さぽちん、いとちん、しげちん）で出かける。自分でやればいいんだがいまいち細かい決まり事がわからず不安なのでガソリンスタンドでやってもらう。　そのあいだ向いのサティにいってカルビ亭で焼肉を食べた。上カルビ、ハラミ、牛たん、レバ刺し。ものすごく美味しかった。いとちんごちそうさまです。　サティでお菓子とパンをかって家にかえる。かえると風邪ひきパパンが茶の間でひっくり返ってた。医者で２時間も点滴をうってきたのだ。せっかくしげぽあんどさぽがひさびさに米沢に帰ってきたのに元気に遊べなくて残念。　でも買ってきたお菓子はもりもりぱくぱく食べて、しかしそれからまたひっくり返った。うちのパパンは具合が悪い時ほんっとにつらそうな感じでいるのだが、どこかにお気楽なふざけた調子があり、こっちはどのくらい心配するべきかつかめない感がある。いとちゃんは流石につかみきってるようで、その接し方は絶妙でみていて小気味がいい。　夕方みんなでお話してるときにものすごく興味深い話がでた。ぼくは小さい時（幼稚園前くらい）自動車が大っ好きで、大人向けの自動車雑誌を穴があくほど見続けるような子供だったようで、ミニカーも数えきれない程もっていたのだ。それは自分でもうっすらと覚えている。ところがある時その大好きな宝物であるはずのミニカーを、ひとつ残らず土に埋めたというのだ。なぜそんなことをしたのかは当の本人が忘れてしまっているのだから誰にもわからない。いったい幼いぼくのこころに何がおこったのだろうか。どんなおもいでそんなことをしたんだろうか。想像するだけでなんだか楽しい。切ない。

夕食を食べていくか迷ったが、食べて気持ちよくなってまったりしてしまうと帰るのがめんどくさくなると思い、ミミもかわいそうだし食べずに帰ることに。ぼくはとんでもない忘れんぼうで、そのことはみんな嫌になる程わかってるからしつこいくらい忘れ物はないかときかれる。しかしぼくだってもう大人で、自分が忘れっぽいことも何度も苦い思いをしてるからすごく意識していて、気をつけているのだ。まったくそんなにいわれなくても大丈夫だよ、こんちきしょう。　でみんなにバイバイして、いざ山形へ。みなさま、また正月に。　１キロくらい走ったあたりで、さぽが不意に「しげちゃん、マフラーは？」と聞いてきた。ん？マフラーならほらここにあ・・・・・・！！！！！　　ない！！　わすれた！！　やっぱりわすれた！！　なんなんだおれはぼくは！！　やっぱりだめじゃん！！　いやいやいやいや、そりゃみんなあんなにしつこく言うわけだよ。病気だな、こりゃ。　友人の内田祐也にいわせると「やっちゃん（ふるくからのぼくの愛称）の忘れんぼうは絶対一生なおらない。無理なものは無理。」なのだそうだ。　とほ・・・

帰りにツタヤによって「アメリ」を借りた。見のがしていた傑作。やった！　家にかえるとミミが泣きついてきた。最近じゃもはや猫でないほどぼくらに甘えきってるので、１日いないだけでもとんでもなく悲しいらしく、泣きすぎたのか声がかれていた。ほんとに声にならない声で「かー、かー」と甘えっぱなしで夜もずーっと家に居た。寝る時もすぐに布団にはいって、最初さぽの背中にいたのに自ら間に入ってきてゴロゴロいってそのうち安心しきって寝てしまった。なんてかわいいのかしら。これじゃ泊まりで出かけられないよ、かわいそうで。

2002-11-16-SAT