No.80 顕子・粟津・アメリ

なんか車の中で最近矢野顕子を聴いてたらあまりのすばらしい楽曲に泣きそうになった。ずっと前から聴いててもちろんすばらしいとはおもってたがどうも前と感じ方が違う。あまりにも琴線にさわりすぎる。 たしかピアノ譜をもってたなっつってひっぱり出してきてギターでひきまくる。午前中ずーっとひいてうたってた。なんかギター勉強してたら知らないうちにとんでもない名前のコードもすぐにどこを押さえればいいかとかわかってびっくり! どの音をオミットしようかなんてボイシングまでしちゃったりして。これは楽しい! 「自転車でおいでよ」がたまらなく気持ちよくて、うんと低い声で佐野のキーで歌った。 で2番を終えると気が狂(ちが)ったように「ららら・ららら・らら・・・」の高いとこに飛ぶ。で、一気に駆け下りる。 微妙なテンションコードと歌のメロディーがぶつかってハウリング。きもちいい。 ぜひさぽに矢野パートでハモってもらわなければ。 最後のサビがはじめてハモるとこなんて自分で歌ってて泣きそうになったよ。

午後、さぽを迎えにいってそのまま芸工大へ。 先日の講義に併せてやってる「ロックアート展」をみにいった。 ひさびさの芸工はいろいろかわってて面食らってしまった。 なんか巨大な木が廊下に生えてるし、池には能楽堂だし。 おいおいシンメトリーはいいのかどうでも・・  女子トイレのサインも赤くなってたなー。 羽山さんずっといってたもんなー。 ロックアート展はほとんど岩場の写真で一見さむい感じなんだけど、ちゃんとそこに書いてあるプリミティブな絵にはいっちゃえばものすごく面白い。 なんでこんな魅力的なデフォルメができるんだ?? とてつもなく絵心あるひとにしか選べない線だよ、これは。 やんなっちゃうね、こういう天然で面白いひとみたいな存在って、お笑い芸人としては。 粟津さんが白いキャンバスに黒、赤、青でそれらの絵を編集した作品がうんとポップでかわいかった。 でもこのやり方は卑怯だよなー。あんな元ねたあったらだれだってこのぐらいできちゃうよ、簡単に。 あの線をかくのが大変なのに。 

帰るとき「さくら(芸工の向かいにある餅をだしてくれる喫茶店)」をみたら餅がなんとしても食べたくなって、ヤマザワで餅をかって帰った。 帰ってすぐにバターやチーズやアンチョビで餅をたべた。これがうまい! で、昨日借りた「アメリ」ターイム。 さぽは映画館でみたんだけどぼくははじめて。 全然内容はしらないが、ほんとに面白いらしい評判だけは聞いていた。   で、もうはじまって5分で完全にはまった。 最高。 こんなにずっと幸福の大洪水みたいな映画ははじめてだ。ネタ、伏線のはりかた、アメリのキャラ、どれもこれもこれでもかというくらい極上。 完全に娯楽映画なんだけど、こんなに高いクオリティーでこんなに人を幸せにしてくれるものはなかなかない。 ダンサーインザダークとある意味で対だとおもった。 あれは純粋すぎる綺麗なタマシイが社会のぐちゃぐちゃに悲しい巻き込まれ方をしてしまう、「半端じゃなく美しい映画」なのに対して、「アメリ」はおなじくらい綺麗なタマシイが社会のぐちゃぐちゃをお掃除してってぜんぶぴかぴかにしてしまうような、「半端じゃなく幸せな映画」なのだ。 もうぼくはずっとアメリにメロメロ。 なんてかわいいのかしら、この暴力的に誠実で純粋なこころ。毛穴のひとつひとつから今にも爆発して飛び出してしまいそうな強烈な好奇心。ズバリ真実を見抜く厳しいまなこ。 どれもこれも完全にぼくの求めている人間像。 こうありたいという象徴。  これはツタヤに返してしまうのがもったいないな、ほんと。

しかし今日のミミの甘えようったらなかった。夜なんかずーっと5時間くらい膝のうえにのってるんですもの。足はしびれるけどうんとうれしいよ。

2002-11-17-SUN

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