No.125 泡の湯温泉「美好荘」

さぁ、4年目となる正月恒例温泉旅行! 今年も去年に引き続き、たかし(No.82 急な宴会ほど楽しいモノはない 参照)の実家である泡の湯温泉「美好荘(みよしそう)」で一泊。 美好荘は小国の奥地の道の行き止まりにある、民宿と旅館の中間のような雰囲気の、なんとも「うれしい」感じにあふれた素敵な宿で、館内には熊のはく製やらマタギグッズなんかがところせましと展示されていたりして、その「いかにも」な感じがぼくは大好きだ。 泡の湯の名前の由来は炭酸の鉄くさい赤い温泉からきており、夏は38度、冬は36度という絶妙なぬるさの小さなお風呂はいつまでも気持ちよく浸かっていられるので、これまたぼく的に大好物なのだ。 メインのお風呂は別にあり、こっちは大きくて温度も40度ちょっとあり、お湯も透明で匂いもあっさりしていて入りやすい。 でも今回ぼくとゆうやは一回もこっちに入らなかった。 小さい方があまりにも心地よく、ツボだった。 累計2時間は浸かってたんじゃないかな? ほんとに永遠に入っていたくなるぐらい気持ちいいの。 

さて、今回のメンバーはぼくの興譲館時代の同級生の一隆、本木、悦代、牧ちゃん、ゆうや、さぽ、ぼくの7人。 たかしは旅館サイドの人間としてもてなしてくれつつ、宴にも混ざるという感じ。 ほんとはここに愛と塚(づか)というふたりの女の子もいるはずなんだが、愛は去年子供を生んだばかりなのでこれず、塚も都合がつかないらしかった。 このふたりは去年もこれなかったので、今年のメンバーは去年とまるきり同じ。 ただ、愛は小国にすんでいて、ちょうど通り道だということもあり、去年同様途中でまわっていくことになった。 車は2台で、ゆうやのくるまにぼくとさぽと悦代、一隆のくるまに本木と牧ちゃんがそれぞれ同乗。 さきにぼくら班が愛の家に到着したのだが、どうも一隆のくるまのガソリンが危ういらしく、あいてるGSがないか連絡がはいる。 小国でつめようと思ってたらしいのだが、小国は元旦はどこもやってないみたいなのだ。 いまいま無くなるってわけではないのだが、帰りに不安を残すのは気持ち悪いからできれば今日中につめときたい。 たかしに電話で聞いたところ、新潟の方に10分ほど走ったところにあいてるところがあるということだったので、寄り道してそこにいくことに決めて、ひとまず愛の家で休憩。 愛の家には愛とお母さんと愛の旦那と子供と妹夫妻がいた。 せっかく寝たところだったのに、ぼくらのせいでわざわざ愛の子供が起こされてしまった。 もうちっとで1歳になる「壱晟(いっせい)」くん。 実にジャンボな赤ちゃんだった。 泣き声もダイナミックで、他の人に抱かれるととたんにけたたましい声をあげて暴れ出す。 が、愛に返すと冗談みたいにぴたりと泣き止む。 これがやりたくて仕込んでたんじゃねーのかってぐらい良く出来た芸だ。 しかし赤ちゃんの手首や足首ってのは、きつい輪ゴムを巻いてるかのように「線」が食い込んでいて、うんとかわいい。 体を洗う時はここに指をすべらせて垢などほじくりだすのだろうか? やってみたい・・

さて愛の家をでて20分、教えてもらったGSはおもったよりも遠く、「ないんじゃねーのか」と一時引き返そうとするが、一隆の車に搭載されたナビによればあと数分で着くってんでそれならばと突き進む。 さすがハイテク、数分で予定どおりでかいGSが表れ、これでようやっと一安心。 すぐに小国に引き返す。 しかし今年はびっくりするぐらい雪が少なく、小国のこんなに奥地だってのに、なんと道路がむき出しなのだ。 去年なんて道路の両側に3メートルもの白い壁があったってのに・・・ おかげですいすい走れたもんだから5時ぐらいに到着、これならうんとのんびりできる。 早速浴衣に着替えてお風呂に。 去年は最後にその存在に気付いたためよくよく入れなかった、どろどろした赤い例の風呂へ。 ちょうど4人で満員てな大きさで、男4人十分にあったまる。 胃腸やら婦人病やらキズなんかに効くらしく、皮膚への刺激が強い。 乾燥した唇まわりにうんとしみるが、それすらも気持ちいい。 30分ほどゆっくり浸かり、部屋に戻ると6時になっていたので夕食の準備された部屋に移動。 すき焼きをメインに、どんどこ美味しい料理が運ばれてくる。 日本酒・ビール・焼酎・ワインと酒もひととおり揃えてきた。 最強の宴の始まりだ。  ところでさっきからたかしと一緒に料理を運んでくれてるお姉ちゃんが、なんとも的確なタイミング、絶妙な間で笑っている。 雰囲気も妙に浮いていて、ここでこういう仕事をしてる人にしてはなにか垢抜けている。 とみんながおもっていると、なんとその娘はたかしの最近できたハニーちゃんこと「大河原さやか」だったのだ。 まさか付き合いはじめの20歳の娘が、正月そうそうこんな山奥に好き好んで手伝いにきてるとは夢にも思わないからみんなその展開にびっくり。 その正月の過ごし方の選択からして、いわずもがな、土壇場でたかしはすばらしい女性をものにした。 というのもたかしは今年の3月で山形での修行生活を終え、この美好荘を本格的に継ぐべく小国に帰るからだ。 この土壇場に、こんなしっかりした「オーラ」をもった女性とめぐり会えたってのはすごいことで、これは大事にしないとだよ、ほんと。 たかしの態度も立派なもので、急いで嫁にきてくれというのではなく、逆にこのタイミング、このムードに飲まれないで、いろいろこれから経験してきたうえで、それでも来てくれるのならば、といった姿勢なのがすごく誠実で「いい」とおもった。 そういうふたりの「芯」をちゃんと分かった上で、きもちよくちゃかし、いじりたおす、なんとも気持ちのいい、楽しい宴となった。 このメンバーは、凸と凹のバランスがすごく良く、人種や性格の傾向なんかもバラバラのわりには終始しあわせな感じが、なんの気遣いもいらずに持続するからすごいとおもう。 うそくさくなくていいんだな。 馬鹿にするところは馬鹿にして成り立つ絶妙ななにかがあんだよな。 TVタックルみたいな感じで、暴走したやつがいると横から大竹とかたけしとか阿川とかが瞬殺で小馬鹿にして、全体で気持ちよく笑い飛ばしてなんのわだかまりも残らないという感じ。 うそがないって気持ちいい。 実に幸せな年初め。

で、あんまり気分がいいので調子にのって風呂にはいったら酒が体中にいきわたり、部屋にもどって20分もしないうちに記憶が無くなった。 なんと勿体無い。 もっともっとあの幸せな時間を味わっていたかった・・・

2003-01-01-WED

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