No.141 キヤールさん??

さぽが最近「チボー家」をようやく読み始めたもんだから、2巻でとまってたぼくも追い越されちゃ面白くないと、あわてて再開。 日記を書くようになってから仕事の休憩時間の使い方が変わり、休憩時間にちょっと手をつけとくと帰る間際にいっぱいいっぱいにならないですむことを覚え、よほど他の調べもの欲求がないかぎり、昼休みには日記の大スジを決めとく習慣がついた。 このために日中の唯一の読書チャンスである昼の40分(残り20分はごはんとおしゃべり)が無くなってしまったのだ。 というわけで、休みの日はいろいろと他にやることもあるし、最近はなかなか本を読むタイミングを見つけられないでいた。 で、ひさびさにチボー家をめくってみると、ほかにも停滞してしまった理由があった。 1巻はぐいぐいひっぱってくれるような展開の疾走感があり、また慣れない作者の表現へのとまどいが好奇心にかわってずっと興味を持続できたのだが、2巻にはいると展開も落ち着き、ゆったりとした「恋愛」モードにはいってしまったのだ。 もちろんデュ・ガール節によって、かなり屈折した恋心がえがかれており、たっぷり時間がある環境なら十分楽しめる話なんだけど、いかんせん時間がない。 もうちっと強烈にひっぱてってもらわないとモチベが継続しないのね。 それでも、このモラトリアムは自然の摂理できたるべき「変化」のための静けさなのだとおもい、がんばって(がんばるってのもおかしいが・・)読み進めてみた。 するとにやり。 やはり期待通りやってくれた。 全然わすれてた1巻での伏線が繋がりはじめ、また、ちょっとした過去の回想に意外な変態性が現れ、なんというか、ぼく好みに回転しはじめたのだ。 実に面白い。 しかし今になって少し前を読み返してみると、実はちっとも中だるみが続いたわけではなく、絶妙なバランスで面白い小事件は確かに存在し、なにが悪かったかといえば単にぼくの「細読み」がいけなかったことが判明。 いろいろやりたいことがあって時間を惜しむあまり、「そんなんだったら読まない方がいい」ってぐらいの短時間細読みを続けたせいで、おそらくたまたま地味な部分を何度も何度もくりかえし読んでしまって、「だるい」印象を勝手に作り上げてしまったのだ。 あぶないあぶない。

さて、最近起きる時間を早めたおかげで今週は朝会社に着いてから朝礼まで、なんと「10分」もの自由時間ができたのだ! 朝のこの時間の価値ってのは絶大で、この10分のおかげですごく気分良く「読書」から1日を始めれるようになった。 まぁさっきいった「細読み」の弊害の危険性はあるのだが、「朝一番」なおかげで、気になる続きを読む「チャンス」がたっぷりあるから、なるたけ時間をつくろうと無意識で自然に努力するようになったのさ。 これは大きな前進。 またひとつ時間の有意義な使い方が身に付いた(無理せず自然にというのが「身に付いた」と思ったポイント)。 ほんと、こういう発見の連続で、驚くべき情報量の1日をさらりと楽しく過ごせるようになりたいわ。 すごく多忙な筈のなのになぜか趣味も充実してるような人をみるたび、あの人は寝ていないのだろうか?それにしては健康そうだ・・なんて不思議に思ってたけど、こういうことの積み重ねなんだね、きっと。

ところでさぽは昨日、文中に突如現れた「キヤールさん」という存在が気になって気になって、かなりムキになって調べていた。 文としては自然なながれでフォンタナン婦人という人が「キヤールさん」なる人のことを「下劣きわまりない人だ」と非難するのだが、その「キヤールさん」、いままでもそのあともまったく出てこない人なのだ。 何故ココで急に見ず知らずの「キヤールさん」がここまでひどくいわれてるのか?? ぼくがよんだときもものすごく気になったのだが、ぼくは「チボー氏」のファーストネームだろうということで読み進めていた。 さぽも同じく「チボー氏」だということで納得してたのだが、たまたまこの本を扱ってるサイトの人物紹介を見ていたら、なんと「チボー氏」には「キヤール」なんてつかないことが判明してしまった! これで振り出し。 ぼくは本を取り上げそこより前のページを斜め読みするがやっぱりでてこない。 さぽもここが解決しないと先に進めないといった様子でネットで調べまくるがなにも手がかりがない。  で、最終的にどうだったかというと、なんのことはない、ちょっと前にでてたの。ちゃんと。  ただ非常に印象に残らないありかたというか、キヤールさんは中学校の生徒監の人なんだけど、これからフォンタナン婦人が中学校に息子の失踪の件でいくってときに地の文で一回だけ名前が出たきりで、婦人が中学校にいった場面そのものは描写されてるわけでもなく、その後場面はチボー家にうつったもんだから、全然覚えてないわけさ、そんな名前だけの存在の生徒監の係りのひとなんて。   いやいや、さぽが見つけてくれたおかげですっきりしたよ。 人騒がせなキヤールさんめ。

2003-01-17-FRI

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