No.161 ジャック・チボー

まったくいそがしい。 毎日深夜までってんではないんだけど、一定以上の量と回転の速さと難しさがず〜っと続くもんだから、心労がすごい。 さすがにこういうペースの生活になってくると、あれもこれもなんていってられなくなって、自然と家ではひとつのことに集中することになる。 最近はもっぱらチボー家。 まだまだ見損なってたよ。 2巻も終盤にさしかかってきたのだけど、ほんと、尋常でなく面白い。 ここまで人間のこと「全部」いっちゃてる「物語」にはじめて出会った。 ジャックの並ではない炯眼が、アントワーヌの煩悩が、チボー(父)の驕慢が、これでもかとこちらに警句を吐きつけてきて、かなりの内省マゾでもない限り、これは100%楽しめないとさえ思えてきた。 素敵な行いをして、心に驕りを感じ、すぐさま悔恨に苦しむなんて流れは頁常茶飯事で、そのやり口、その厳しい目にも慣れてきたなぁ、なんて思ってるとまたやられる。 なにせやつら、時間を飛び越え(タイムトラベラーではない。【3年後】とかそういうこと)成長するもんだから、またすぐに心は複雑化し、悩みはさらに入れ子上になり、気持ちの難しさ、繊細さはどんどん加速していく。 そしてここのところのジャックの魅力的なことといったら、もう。 すっごいむずかしいいい男に育ってるよ、ジャックは。 こんな友達が身近にいたらドキドキしてまともな生活は出来ないよ、ほんと。 自分のすべての行動に嫌気がさしてしまいそう・・ でもそういう潔癖、そういう厳しさ、そういう誠実が、こころから大好きなので、ぼくはこの世界にふれてる間中最高に幸せなのでございます。 あぁ、まだ3巻もある。 しかも来年(1914年)はついに「あれ」が勃発してしまう・・・

2003-02-06-THU

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