No.184 みみすけ

最近ミミがうれしそうだもんだから、こっちまでうれしくなっちゃう。 たぶん雪が溶けてきて、春のようにお散歩に行き放題なので、生活に大満足なんだろう。 今日なんて、黒い靴下を履いたみたいに4本の足を真っ黒にして帰ってきて、おかげでコタツ布団は土だらけ。 ぼくらそのうち雑菌で死ぬわ。 ただでさえ二人してアレルギー体質っぽいのに、ほんとこれじゃマゾといわれてもしかたない。 なるたけ掃除機やコロコロはかけてるんだけど、あんなに頻繁に行ったりきたり行ったりきたりされてちゃどうしても追いつかない。 いいんだ。 世の中が抗菌という温室で闘うことを放棄している間に、ぼくらの体の中ではミクロ戦争によって次々と新しいタイプの武器が発明されているに違いない。 細菌兵器もなんのその。 腐海でいきる森の人。 ああ、でも森の人もなんかごついの着てたっけなぁ、そーいえば。

ミミは人間の目からみてもうんとかわいいお顔をしているが、猫界でも美猫らしく、中性にも関わらず近所のオスにモテモテなのである。 毎日毎日いろんな猫がミミに求愛にやってくるのだが、ミミは入り口を死守することにいっぱいいっぱいで、そのこと以外は興味がない様子。 そしてそれが面白くないのが斜向かいにお住まいのまるちゃん嬢である。 まるちゃんは毎日、ぼくらも食べれないような極上のマグロの刺身なんかしか食べないもんだから(想像)、ぶくぶくぶくぶく太ってしまい、目には品のない金持ち特有の下品な色を帯び、それに加えて驕傲で攻撃的な性格ときたもんだから、どうもいまひとつモテないようなのだ。 当然プライドの高い彼女は、斜向かいに越してきたそっけない美少女が大変気に入らず、毎日虎視眈々と、殺害するチャンスを狙っているのである。 まるちゃんがきたら逃げてきな、といつもいっているのだが、こっちも負けず嫌いのやんちゃくれぼっきだもんだから出会ったら最後、そこにはたちまち例の煙の玉(たまに手だの足だの飛び出るあれ)が出来てしまうのだ。 しかしミミは勝っても負けてもぴんと胸をはり、高貴な馬のようにパッカパッカさっそうと帰ってくるので、実際どうなのかは知らないが、そこだけ見てる分にはいつも圧勝しているかのようなのである。 まぁそれはないんだが…   しかしミミの猫ぎらい、治んないかなぁ。 お友達とか連れてきたら楽しいだろうになぁ。 知らぬ間にまるちゃんと友情が芽生えてたりとか。 うひゃ!  

2003-02-19-WED

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