No.282 ちかれた

ああ・・ ほんとに忙しい・・ 家で30分くらいしか過ごせない。 いや、寝てる時間とか歯磨いてる時間とかうんこしてる時間とか別にして。 そうしてる間にもチボーはいよいよ佳境にはいり、コジコジも面白すぎ、さぽはギャラリーフェイクの文庫買ってきちゃうし、どうしろと。 しかしギャラリーフェイクの文庫ってすげーかっこいいのね。 漫画のキャラ(漫画的な要素)一切登場せず、ほんとの絵画(1巻は「ひまわり」)のみなの、ヴィジュアル。 淡々としてて美しい、かっこいい。 きれい。  天気がいいので昼休みに会社の前の公園で日向ぼっこしながらアルバムリーフ聴いてチボー家を読んだらうんと楽しかった。 苦痛にはさまれたこの貴重な昼休みがいつにもましてうんとありがたかった。 いよいよ動員令が発令された。 いままで同士だった社会主義者たちが、ジョーレスが殺され、動員令が出されたとたん、戦争(あくまで侵略を防衛するというたてまえはかかげている)をある意味で肯定しはじめる。 こうなった以上はやるしかないという気分に全員が当然のようになっていく。 あの人もあの人も。 ジャックだけは、信じがたい鉄の意志によって、頑なに戦争に手を貸すことを拒否している。(これがどれだけつらいことか!!!) これを読んで、みんな、「おれだって戦争になったら絶対兵隊になんかならないし、あらゆる協力を拒むぜ」とおもうんだろうけど、どうやらそうでもないらしいのだ。 みんながみんな、絶望の中、「こうなった以上やるしかないんだ」という考えになっていく過程があまりにもリアルにしつこく生々しく描写されてあり、それをよんでいると、実際にそういう事態になると、どうも普段はない、特殊な精神状態になってしまうようなのだ。 自虐的に、死にむかうなにか恐ろしい力が目にはみえないけど大衆を支配するらしいのだ。 教育だけで特攻なんてできないもん。 ほんとに、よほどの信念、すさまじい意志がないと、いざ自国が有事ってときにはどうも集団的自衛心(過剰なばかげたヒロイズムをともなう)が働くようなのだ。 ぞっとする… そして戦争の「実体」って、政府の陰謀でも資本家の陰謀でもなく、そういった大衆同士の「殺し合い」のことに他ならないってのが恐ろしい。 「行う」人間がいなけりゃ戦争にはならないんだもんね。 なんか今日の昼休みはそのへんの、戦争のメカニズムみたいなのがすごく現実的に見え隠れしてるところで、よんでてソワソワしましたよ!ってはなし。 そしてジャックがんばれよ!ってきもち。 

2003-05-28-WED

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