ついに届いた！！！　　冬からずっとずっと憧れていた、生サラミ「ブリアンツァ」と背脂の生ハム「ラルド」。　これが食べたいがために手続嫌いのこのぼくが、めんどくさい思いをしてわざわざe-BANKに口座開設までしたのだ（ディストリビューターが支払方法にJNBかe-BANKのみを指定してた）。　　さあ！　ついについにこの日がきた！！　　「ブリアンツァ」はイタリアのロンバルディア洲ブリアンツァ地方というところの伝統あるサラミだそうで、中挽きの豚肉を天然の腸に詰めて、乳酸発酵によって自然熟成させたDOPのサラミ。　DOPってのはDENOMINAZIONE D'ORIGINE PROTETTAの略で、その食品が、ある特定の地で生産された原材料を用いて、特定の原産地内で、何世紀ものあいだ受け継がれてきた伝統的な製法で作られたものであれば、その独自性を保証するという、欧州連合の定めた商標。　チーズとかワインとかいろいろあるらしい。　このサラミ、まぁDOPって時点で世の中的に信用できる良いモノだと認められてるし、売ってる人もすごくオススメしてるんだけど、なにより実際にかった人たちのリアルな評価がとってもおいしそうなのだ。　何回もこのサラミを買ってるらしいリピーターもいるし、初買いの人もみんな大絶賛してる。　見た目も外側しかわかんないけど、その白かびの感じとかぼてりとした形とかパッケージの色味とかから「うまそうオーラ」がビンビンでてて、買う前からぼくのなかで完全に「最高級にうまいんだ」という確信があった。　で、食した。　　　　　………すっっっっっっげーーーうまい！！！！！！！！　　　なんじゃこりゃ？　　なんかね、ねちゃねちゃしてるのさ、やわらかい。　絶妙な食感なの。　いわゆるぼくらの知っているドライサラミの堅さとは質の違った抵抗。　全的に快楽に向かうエロチックな抵抗。　で、くさみというべきかなんというか、「これをまっていた！！！」っていうすばらしい風味があるの！　良質の生ハム、良質のチーズ、そういうものに共通してあるあの、独特のくさみ。　漠然と期待していた未知の味が、いま、こうしてぼくの体の中で現実のものになった。　その期待を遙かに超えてだ！　　とにかくわらっちゃうぐらいうまい。　うまいうまいうまい！

で、背脂生ハム「ラルド」。　「ラルド」はイタリア産の豚の背脂に、塩や香辛料を擦り込んで、大理石の箱に入れて何ヶ月も熟成させるというすごいめずらしい生ハム。　こんなの今まで生きてて存在の噂すら聞いたことがなかった。　ちなみにこれもDOP認定。　食べ方はうすくスライスしておつまみにしたり、肉や魚をラルドで巻いてソテーにしたり、バターのようにパンに塗ってトースターで軽く暖めラルドが熔け始めたところを食べたりと、実に多彩。　生ハムっていってもモノは「ラルド」つまり「ラード」だからほんとに「脂のかたまり」。　まっ白いあぶらのかたまり。　それがきゅっと引き締まった感じの質感。　あぶらがダメなひとはそのまま食べるのはまず無理。　で、予想外におおきかったもんで、相対的にはちょこっとだけ切ったはずが、それをさらに細かくスライスしてみるとけっこうビックリする量になってしまい、ぼくはこんなにあぶらの塊が食えるのか？とすでにちょっと気持ち悪くなってしまった。　とりあえず届いたから食ってみようってことで、今日は特に酒を用意してるわけでもなく、さらに夕食をくった直後でお腹いっぱいのぼくにはこれは大冒険だった。　で、ひとつ食す。　………うまい、たしかにうまい、うまいんだけど、これは脂だ。　しっかり脂だ。　スライスして大量に食べれるモノではない、すくなくともぼくには。　V.I.Pチョコレートひとかけらほどの大きさのスライスが15枚ほど皿に盛られてあるんだが、はっきりいって3枚目でギブアップ。　だって脂だもん。　これはやっぱりオススメどおりパンにぬったりソテーにつかったりと、「食材」的な使い方をしたほうがよさそうだ。　そのまま食うならもっとちっちゃくして少量出すとかしないと。　さぽが「サラダにちっちゃくしていれたらうまそう」と。　さすが！　すごくうまそうだ！　　無理して6枚くらい食ったけど、ほんとに気持ち悪くなってきたので残した。　食後だってのにおもいの食い過ぎた。

で、9時すぎくらいからこないだ借りてきた「17歳のカルテ」を見た。　肉評でつかれたのであまり触れないけど、すばらしく面白かった！！！！　これはいい映画だ。　「カッコーの巣の上で」へのオマージュなのかしら？　精神病棟を扱ったらそりゃ似ちゃうってだけなのかしら？　すごくカッコーを感じた。　　しかしウェノナ・ライダーかわいかったぁ…　　そして精神病とされる症状のほとんどが全然「普通」におもえたぼくっていったい……

2003-06-11-WED