No.328 夏の泡の湯2日目!!

さあて2日目。 7時半くらいにさくっと起きて、まだだれも動き出す気配がないようなので、ここぞとばかりに昨日の夜もってきた「リアル」を読む。 ちょうど2冊読み終えたころに朝食の電話るるる。 なおぺとなみへに声をかけ、4人で朝食部屋へ。 朝食部屋には、天狗やらテンガロンやら貂の剥製やら、やたらと「てん」のつく置物が飾ってある。 朝からもりもり食べて、メロンまで食べて、さぽのメロンまで食べて、腹一杯。 酒はまったく残っておらず、風邪も完全にその気配を潜め、つまりしげぽちゃん、すこぶる快調!!  きもちいい!!

ご飯を食べてすぐ、さぽとふたりで川に散歩にでかける。 蜻蛉がすごくきれいに、不思議なリズムで飛んでいて、すっかり目を奪われる。 ところで今変換して気付いたんだけど、「かげろう」と「とんぼ」って同じ「蜻蛉」なんだね。 ぼくは「かげろう」のつもりで使いました。  石を渡って中州にいき、川の水をさわって冷たくて気持ちいいなんていってたら、急にうんこがしたくなり、さぽを残してうんこしに帰る。 おどろくほどの量のうんこをだし、げっそりして川にもどる。 さぽはまだ中州にいて、何かを一生懸命に見ている。 近づいて聞いてみると、蠅の死骸を運んでいるアリを追っているのだという。 ぼくも一緒になってそのアリをおう。 自分の何倍もの巨体をくわえ、バックで、直角どころかマイナスに反り返った断崖絶壁を登る姿にふたり驚愕。  かなり歩いたところで、そのアリがポロリと獲物を落とした。 で、何がしたいのかまわりをちょろちょろ歩いているうちに、他のアリにその獲物を盗られてしまった。 持ち去られたことに気付いたアリは、ちょろちょろ近づき、「お、奪い返すのか?」とおもいきや、ぺこりと挨拶をして、またちょろちょろとどこかに消えてしまった。  ぺこりと挨拶をしたかどうかは別として、ぼくとさぽにはある考えがうかんだ。 アリにとって、「個」という概念は無いんじゃないか? ということ。 「個」すなわち「自己」と「他者」の界面というものがないのでは?と。 おそらく「アリ」にとっての「自分」とは「巣」レベルのことであり、一匹一匹の存在というのは人間でいうところの細胞のことなんじゃないか、と。 そう考えると、人間だって「地球」という複雑怪奇で巨大な生命体を円滑に機能させ、命を存続させるための赤血球とかキラー細胞とか、そういうものなんじゃないかと強く感じてきた。 こういうベタな存在意義、みたいなことはいままでも飽きるほど見てきたし言ってきたわけだけど、アリの行動があまりにも盲目的で従順で、単純な構造だったせいで、外側に開いた「個」というのはあたりまえのように「ある」ということがしっかりと理解できて、今までとは違った「質感」で、「地球のための人間(その他)」という感覚が身にしみた。 だとすると、まず人間はいろいろ勉強して経験して、自分が「何者」であるかを正確に捉え、そしてその役割に従って生きるというのが正しいあり方なんだろうなと思った。 まえに書いたアントワーヌの言葉にも完全につながる。 「敷かれたレール」を嫌うことが「自由」だとでも思っている風潮がマスには当然のようにあるが、このレベルの「運命」に従うことは、この世の掟、というか存在の形そのものなんだろうなとおもう。  なんてなことをアリから学び、満足していると、なおぺが釣り竿をもってこっちに向かって歩いてきた。 ぼくらがいたところよりもっと上流では普通に魚が釣れるらしい。 ぼくらは対岸の水車にいく途中だったので、ひとまずお別れ。 あとで見に行こう。 で、水車。 すごい。 水車のしたの水がたまって池みたいになっているところに、茶色っぽい小さいのがいっぱいウヨウヨ泳いでいる。 なんだろうとおもって覗いてみると、なんと半分カエルになりかけたオタマジャクシの群れ! かわいい!!! オタマジャクシなんてほんとに何年かぶりに見たもんだから、ふたり大感激!! 足がのびて大人に近づくほど体は小さくなっていき、ほとんど「カエル」のお兄さんたちは親指の爪ほどの小ささ。 グラデーションでおたまからカエルへの過程がいっきに見れて、すごくうれしい。 10段階にしたとして、7ぐらいのやつがすごくかわいい! 7ぐらいになると、もう普通に地上に上がってきてジャンプもいっぱし。 手に持ってみたら、まだおたまの「とろみ」がのこり、すごくきもちいい。 すごくかわいい。  ここでも大満足のふたり、また対岸に渡り、なみへも加わったなおぺの釣りの様子を見に行く。  すでにさっき、山女だか岩魚を釣り上げて厨房の生け簀にもっていったらしく、ビニール袋には2匹目の山女だか岩魚が泳いでいる。 やるな釣りキチ!  ところがぼくらがいってしばらくして、ルアーを枝に引っかけて無くしてしまい、残念ながらそこで釣り終了となってしまった。 無念。

十分に自然を満喫したので、今度は隆の部屋でまったりマンガタイム。 さやかがさっき釣った魚を塩焼きにしてだしてくれたんだけど、これがうまい!!! 天然ものは違う!! 釣りたては違う!! 4人、あまりの美味しさにわきにわく。  3時。  すっかり居心地が良くて長居してしまったが、そろそろいかないとまずいってんで、チェックアウト。  どうもお世話になりました。 と、帰る間際に、さやかが衝撃の事実を告白。  なんとさっき食べた魚、間違えて養殖もののもとから生け簀にはいっていたやつを出してしまったというじゃない!  天然でも釣りたてでもなかった。 ぼくらの舌の、なんといい加減なこと…

帰り道、さぽとなみへがお風呂であったオバヤンに聞いたおいしいという情報を頼りに、いいでの道の駅に「餅」を食べに寄る。 が、なんと今日は売り切れ。 残念だ、が、実はさっき車を降りたときに「特大コロッケ」というのを見つけて、みんなそれがすごく気になっていたのであまり問題ない。 一個ずつコロッケを買って、屋根付きベンチで食べる。 うまい。 これが食べたかった。 ぼくは盛り上がって特大メンチカツまで食べたが、これもメンチカツらしからぬいろんな味がして、変で美味しかった。 で、米沢によって、今まで乗っていたなおぺのおとうちゃんの車(クラウン)から、車検あがりのなおぺの車(ミニパジェロ)に乗り換え、山形へ。  家まで送ってもらい、なおぺの家からもらった野菜などわけてもらい、バイバイ。 楽しい時が終わってしまう恐ろしさに耐えながら、バイバイ。  いやいや、おかげさまでとてつもなく幸せな2日間でした。 ぜひまた行きましょうぜ。

夜、無性にくるりの「ピアノガール」を弾き語りしてみたくなり、ひさしぶりに鍵盤ものの練習。 岸田もピアノは弾けないので、曲はおもいのほか楽勝。 気持ちいい。

2003-07-13-SUN

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