No.330 ブラックホール

今日はなおぺの板でブラックホール談義に花が咲き、ぼくは仕事どころではないぐらい楽しかった。 あんまり楽しかったので、ここでもブラックホールという状態の再確認。

まず、太陽などの恒星は、その一生の大部分の時間を主系列星として過ごす。 主系列星ってのは中心部分で水素が核融合反応を起こして安定してる状態のことらしい。 で、その安定期を過ぎ、最期の方になると巨星へと進み、最終的に、質量の大きいものは、自らを内側から支える力がなくなってしまい、重力によって「星」そのものを構成していた物質が急激に中心に「落ち」て、原子核の崩壊が起こる。 で、超新星の爆発現象(恒星が急激に新星の数千倍も輝き、その後ゆっくりと滅光していく)を伴って、中性子星やブラック-ホールを生ずる場合があるのだ。 ちなみに中性子星というのは、構成要素のほとんどが中性子からなる星で、直径は10キロメートル程度、1立方センチメートルの質量は一千万トン以上(!!!!)にもなる。 さっきいったとおり、超新星の爆発によって、大質量星の中心が圧縮されて生じる。  で、ブラックホールも同じようにとんでもない質量が中心にどんどんどんどん圧縮してってできるんだけど、その収縮が「シュヴァルツシルト半径」を超えると、その内部はとんでもなく強い重力場のせいで、なんと「光」すら外に脱出できなくなってしまう。 星から脱出するためにはその星がもつ「重力」よりも強い力で中心と逆むきに飛ばなくちゃいけないわけだけど、「シュヴァルツシルト半径」内部では、光の速度をもってしても外側に脱出できないというのだ!! 「光」が脱出できないってことは、そこから中の状態は、外界からは観測不可能だということである。 闇。 完全なる闇の穴。 すなわちブラックホールである。  すごい…   蛇足だけども「シュヴァルツシルト半径」ってのは物体の質量で決まってくる。

シュヴァルツシルト半径:r=2GM/c2

で、cは光速、Gはニュートンの重力常数、で、Mが物体の質量。 ちなみにぼくのシュヴァルツシルト半径は「0.899999999999999×10^(-22)mm」。 なんだかもはやどうなんだかわからないような数字だが、とにかく笑っちゃうぐらい小さい。 ここまで圧縮すればぼくもブラックホールになれる。 

この話の流れで、じゃあ「重力」というか「万有引力」って力はそもそもなんであるんだ?? てことになった。 これは答えがあるかないかほんとのところはわからないけれど、けっこうみんなないがしろにしてて、「こればっかりは最初からあるもんだからしょうがない」という風潮がある。 でもそれじゃどうも気持ちが悪いので、なんとなく覚えていたことと、それを補強するような付け焼き刃で、次のような考え方をしてみた。

  まず、宇宙は「空間」と「物体」のふたつの要素でできている。 「空間」の存在する点に「物体」はなく、「物体」の存在する点に「空間」はない。 というか「空間」でないところが「物体」で「物体」でないとこが「空間」。 相反するふたつの対立する要素。  で、もともとなにもない「空間A」があったとして、そこに球状の「物体0」がぽこっと現れたとする。 水が満杯にはいった密閉した容器にピンポン玉をいれたようなイメージ。 すると「空間A」として存在してたその場所には「物体0」の体積が占領しちゃうわけだから 「空間A」は「物体0」のまわりに、まんじゅうを覆う皮のように押しのけられてしまう。 さらにそもそも「空間A」のまわりにあった「空間B」も「空間A」が外側にひろがったせいで、自分も外側に押しのけられる。 そしてその外側の「空間C」「空間D」……と、どんどん大きな球体のような層をなして外側に押しのけられる。 もともと押しのけられる体積は常に「物体0」の体積に他ならないので、外側にいけばいくほど、押しのけられる距離は縮まる。(体積は一緒で球体がおおきいから) で、押しのけられたら当然もとに戻ろうとする。 中心に近いほど、押しのけられた距離がでかいから強く戻ろうとするし、ずっと外側の方はもうほとんど無いぐらいのうすい移動距離なのであまり戻ろうとしない。 この「空間が戻ろうとするチカラ」が、すなわち「重力」。 「物体」が自分でもってるわけではなく、「物体」の存在によって影響を受けた 「周りの空間」が持つチカラ。

これは「絶対的」だった「引力」が、ちゃんと理にかなった因果関係を感じられるものになるという点ですごく気持ちがいいんだけど、しかしこれだと「体積」ばかりが重要で、万有引力が「質量」に比例することを説明できない。 超高密度の物体は大して空間を押しのけることなく、しかしすさまじい質量をもてる。 ん〜〜〜。 もっとちゃんとしっかり勉強しないと、いくら考えてもそもそものレイヤーが間違ってそうだ。  ただ、これを考えてておもったのは、宇宙は常に「平坦・均一」にならそうとしていて、すべての現象は、そういう「偏った状態を元に戻そう」という原理に基づいているのだということ。 温度だって、圧力だって、常に平均に向かおうとするし、「波」が伝わるのだって、中心(発信源)から圧縮された媒質(大気や水や)が外側に逃げて元の圧力に戻ろうとする動きの連続なわけだし、なんかすべて同じルールだなぁと。 宇宙は多分、ぬめっとしてまろやかな、全部に完全に同じ力が加わった状態の、「究極の平坦」になりたいんだろーなー。と。

なおぺちゃん、焼き直しでごみん。

2003-07-15-SUN

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