家に帰ったら、暗い。　でもテレビの音はする。　なにをふざけているのかしらとワクワクして入ると、さぽダウン。　生理初日と強烈な低気圧が重なり、なんと好物のジオスまであきらめて家で寝ていた。　でもまあテレビ見て笑ってるところをみると、じっとしてるぶんにはへいちゃららしいので、とくべつな同情や愛情はそそがず、すぐに夜ご飯を買いに行く。　　今日は会社でもみんな気圧の影響で頭痛だの腹痛だのしびれだので苦しんでいた。　ぼくも目の筋肉がおかしくなって焦点があわず、画面をみてるのがきつかった。　　具多のちゃんぽんというやつを買い、さぽにアイスを選び、すぐに家に帰る。　毎日家の食事があまりにも良すぎるもんだから、こういうときコンビニで選ぼうとしてもどれもまずそうで、迷ってる時間が苦痛でしょうがない。　いちはやく店をでたくてソワソワしてくる。

家にかえるとさぽがなにかたくらんだ顔でうれしそうに自分の体の中心あたりをアピールする。　あ！！！！！　　なんとこの野郎、ぼくが一月ほど前に注文した、ほぼ日特製のハラマキ「ネンネン」バージョンを勝手に開けて、しかもすでに使ってやがる！！　　それにしても！！！　　かわいい！！！！　ネンネンがもう狂おしいほどにかわいい！！！　　早速触ってみると、なんとも不思議な弾力性とふわふわ感。　なんでも綿の繊維の芯の部分にポリウレタンのゴムがはいってるらしく、なんとも気持ちのいい伸び縮みをしやがる。　ほとんど綿だから毛玉も出来ず、洗濯機も乾燥機も毎日でも大丈夫な上、お日様にガンガン干せるらしい。　　すばらしい！　　通気性も非常に良いらしく、これをまいて布団をかけないで暑い夏の夜に寝てたら、朝、体は汗でじっとりしてたのに、ハラマキを巻いていた所だけはサラサラしててたまげた！という人もいるくらい。　すげー。　　今回でもう数回目の販売になるんだけど、最初の頃って横尾忠則とかもデザインしてて、原美術館で扱ったりしてたのね。　しらんかった。　ハラマキは柔らかいものなので、固いレンガをモチーフにしたというこれ。　ぜひリンク先を見て欲しいんだけど、あまりのぶっ飛んだやり口に、底から震え上がった。　この人はやっぱりホンモノだわ。　レンガだよ？　レンガ。　　　ちなみに今夏販売のラインナップはこれ。　で、ぼくが買ったのはマヤマックスデザインの一番下の「nen nen」。　ダントツですごいでしょ？　はぼくの主観？　いや、でも、どうみてもこれだけ抜群にかっこいいわ。　はじめてみたとき、このリンクとは違うページなんだけど上からつらつらスクロールさせて、どれもがんばってはいるけど媚びてるな〜、といじわるな感想を持ちながら見ていて、マヤマックスのが出てきて、お？ちょっと上がった、が、でも媚びてるな〜、過剰キッチュだな〜、と思った瞬間！！　出てきたんだよ。　nen nenが！！　そのあまりのすごさに、仕事中なのに体が「ビクっ！！！」となって不審がられたよ。　　なんなんだこの完璧な仕事は。　これがプロか。　ほんとに人間か？　横尾にしてもマヤマックスにしても、あまりにもわかっている。　わかっていすぎる。　　とにかくネンネンかわいすぎる。　　即注文。　　この完璧な仕事に投資。

ちょっとつけてみたら、すごく気持ちよくあったかい。　気持ちよくて、あったかいんではなく、あったかさが気持ちよいの。　じゅわ〜っと、体の中心から幸福になっていく感じ。　ハラマキってすばらしい！　　が、さぽがお腹痛くてかわいそうなので、今夜はさぽに特別に貸してあげることにした。　こういうときぼくんちでは、「とくべつ」ではなく「ときべつ」という。　　「特別」とかいて「ときべつ」。　　そういえば、さぽが昨日、かっちょいいパーマをかけました。　　注文は「ホームレスなんだけどなんかかっこいい人の髪型」だそうで、タケダさん（専属美容師）の解釈は「あぁ、イカみたいな」だったそうです。　その後ふたりはあれやこれやと次第に歩み寄り、結果すごくいいのが出来上がりました。　やる気がなくて芯があるような、絶妙なだらしなさが出来上がりました。　いいなー、毛。

2003-07-24-THU