No.394 新譜づくし

きのう遅くて買いにいけなかったキリンジの新譜を帰りに買いに行く。 アートワークがTYGで、ひさびさにかっこいい。 車のなかでひととおり聴いてみる。 やはり初期の印象をひきずった聞き方をしてしまうと、どうしても変な残念さがあるのは毎度のことなんだけど、しかしまるきり新しい人だとおもってまっさらな「野」に素直にうけとめるシミュをしてみると、すばらしいアルバムだ。 そう、キリンジとして1stや2in1のメガネで見るのはそろそろやめなきゃだわ。 こっちがださかったんだわ。 反省。  さてそんなシミュしょうがしまいが、とてつもなくかっこいい曲が1曲あった。 3曲目「僕の心のありったけ」。 曲名から「うへーーー」とひいてしまったんだが、曲がなりだしてびびった。 すばらしい楽曲。 歌ののりかたもトリッキーで、全体のポリリ感もすごくかっこよくバランスよく、ただ奇をてらったというレベルは当然はるかに超越。 これはほんとにすばらしい。 これがあるから離れられない。 続く4曲目は以前のマキシにはいってたものそのままなんだけど、この曲もすばらしい曲で、この流れがアルバムをものすごくいい印象にしてくれた。 いったら2曲目の弟シングル曲「カメレオンガール」もベタ風ながらかなり聞きごたえのある名曲で、さらに5曲目のこれまた弟の「繁華街」もなかなかで、この曲は以前からレコード化されないのかといわれつづけたコアなファンのみ知る伝説の曲で、弟がまだ「単純美」に目覚める前の、兄テイストの難解系いやらし歌詞で、昔のキリンジ感が単純に懐古でもってうれしい。 後半の兄ラッシュを楽しみにしていたんだけど、かなり意欲的にやっちゃってはいるんだけど、どうもあか抜けない気がした。 方法論を消化できてない感じが鼻につくというか、どうも万歳できない出来。 部分的に鳥肌ものの要素はそこかしこにあるんだけど。 と、以上はあくまでもファーストインプレッションでしかないので、これからまるきり逆転するかもしれないし、なんのあてにもならないオナニーです。 いや、オナウィーの方です。

びっくりなことに、かえったらタワレコから不在連絡票。 電話して再度きてもらったら、やはりまさかの「マイスパレード」新譜!!!!  たしか発売日がのびて10月10日になったはずなのになぜ?????  ちょうどさぽが仙台からかえってきて、夕飯のワインやパンやエリンギを準備してくれてるところで早速かけてみた。  すげー…  やっぱりこの人はおかしい。 いろいろ経験して、いろんな価値観が日々塗り替えられ、深みをまし、広がり、どんどんいじわるになってるはずのぼくたちの期待値を、スコーーーーーーンと超えていく。 いつもそうだ。  ぼくたちはそのスコーーーーーーンと超えられるところまでをも期待値にこめてしまっているはずなのに、そのバイアスもなんのその。 さらにその先の世界をみせてくれるのだ。  なんなんだ、この化け物さんは。  今回はボーカル曲もけっこうあって、1曲目はあのMUMのクリスティーンの声がすごく印象的で、楽曲もとんでもなくかっこよくて、ぶさぶさかちかちタツタツした音でもって、基本は3拍子なんだけど、そういうこともわけわからないようなすごく不思議なリズムで、こちらの無意識で「型にはめて理解しよう」というエゴをどんどんぶちこわしてくれるような、すばらしくあたらしくあたたかいリズムで、ぼくもさぽも感激で時間がとまってしまった(比喩でなくほんとうに!)。 まだまだ音楽はどこまでも可能性があるんだと思い知らされました。 音楽という聴覚のみのメディア(しかもそれだけでなく時間と被体験者の視点基準点が一元的であるという制約まである!)で、ここまで広がりのある質の高いアートが出来てしまうのかと。 この人らが日本にくるときは全てを捨ててでも見に行こうと、ふたり心に誓いました。 とおもったら来年3月に、なんとHIMとセットでくるらしいじゃない!!! がんばれアフターアワーズ!!! 素敵な人たちがんばれ!!!  美しく歪んだ猥褻で誠実な世界よきたれ!!! 

2003-09-27-SAT

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送