No.562 いろいろプレゼントがある仕組みを発見した

おもいがけず深夜残業。 仕事がおおすぎて嫌になる。 もう完全に仕事をG5に移行したんだけど、OS10.3と、イラストレーター10の相性が悪いらしく、信じられないほど頻繁に、しかも規則性なくクラッシュするもんだから、これじゃどうにもならんと思いきって初期化して10.2.7まで下げた。 これで日中すっかり時間を奪われ、その後の微妙な不具合と格闘してたらもう定時になっちゃうんだもんな。 ヨガから電話がきて、今日は先生の都合で休みだといわれ、残念ながらもほっとした。 休憩もとらず夜中までかかったことを考えたら、とてもじゃないがいけるはずもなかった。  イラストレーター10は「遅い」と有名だが、しかしそれにしても遅すぎる。 クラッシュこそしなくなったが、しかし仕事にならないぐらい画面の描画が遅くて、どうしようと途方にくれてしまった。 ちょっと思うところあって、ためしに文字詰めのチェックをはずしてみた。 そしたら一気に画面の描画速度が向上し、全体的な処理速度も飛躍的に速くなった。 10では、「詰め」にやたらとパワーを使うようなので、これからはこの安易な詰めは使わないようにしよう。 癖になって当然のように使っていたけど、あらためていろんな印刷物をみたらみんな点や丸に全角分スペースつかってるものなのね。 いかんいかん。 癖にまみれた世間知らずのバカになってた。 ひとつひとつ手作業でつめるぐらいの余裕と美意識を常にもっていたいもんだ。 嫌な思いをしただけあっていい反省ができた。 もうひとつ怪我の巧妙。 11時くらいで最後のひとりになってしまったので、棚から会社の変なCDとカセットとラジオが聴ける機械をひっぱりだし、音楽でも流して仕事しようとCDのトレーを開いてびっくり! 半年の間、どこを探しても見つからなかったエスビョルンスヴェンソントリオのグッドモーニングスージーなんちゃらというお気に入りのCDが出てきたのだ! そうだ、半年前、休日出勤したときに聴いたんだ。 んでそのまま次の日東京出張とかですっかり忘れてたんだ。 すごくうれしくて、30分くらい分のエネルギーになった。

12時すぎくらいにおわり、駐車場に歩いていき、キンとした寒さと、澄んだ空気で普段より格段にクリアな遠景に、突然はっとした。 残業のせいで神経がすごく鋭敏になっているところに、ちょっと異常なぐらいパキリとしたクリアな世界が急に飛び込んできて、意識してしまったから、いままでしたことのない意味付けを世界に対してしちゃったんだとおもう。 はっとした直後、こんどは近景の工場後(これにぐるりかこまれている)の直角の美しさとか無機質な建物の質感の魅力に一気に心を支配され、こんな風に現実風景を見たのはうまれて初めてだというような、特殊な、新鮮な、意外な感情になってしまい、体中が感動に包まれてしまった。 いま、生きていて、ここに存在していて、ここも存在していて、それを確かに、自分が自分の意識でこのことを認識しているという、がっちりとした現実感がどくんどくんと感じられた。 これがこの上ない幸福感をともなうもんだから、ぼくは5分くらいぽかんとして立ち尽くしてしまった。 そしてなんとなく、ぼくは絶対に死ぬ時にこの風景のことを強烈に思い出すに違いないと確信し、すっかり目に焼きつけてしまおうと、上を見上げながらぐるぐるまわってパノラマ無限ループのその恐ろしくクリアで現実的で美しい風景を、自然物のいっさいはいっていないのにこのうえなく美しいと感じてしまったリアルを、存分に味わった。 もう早く帰りたいなんて気持ちはいっさいなくなり、いつまででもここでキチガイのようにまわってられるとおもった。 が、しかし意外と執着せずにやめてみるか、うんやめようという感じで、すっとやめて帰ることができたことにも、なにかしら当然といった正しさを感じた。 そういうことなんだ、うん、と納得がいった。 

2004-03-12-FRI

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