No.579 ギタートリオ

昨日こっそりかったジェフ・パーカーのCDを楽しみに会社へ。 ジェフ・パーカーはトータスのギタリスト(どちらかというと今回のアルバムこそ彼の経歴には自然なもので、トータスにはいっていることのほうが違和感があるみたいだ)。 この「LIKE-COPING」はjazzレーベルであるdelmarkからの初のリーダーもの。 この人はほんとに謙虚な人で、jazzの、ひとりの才能だけがやたらと持ち上げられて、アンサンブルとしての評価が後回しにされる風潮がいやでいやで、常に自分はリーダーシップよりもリレーションシップに重きを置いていたいという考えで、それゆえこのアルバムを作るときは自分の理念に反するのではないかという葛藤がかなりあったらしい。 そういった内面の葛藤をとても誠実に自らライナーに書いていて、その気持ちのいい文章は次のように締めくくられている。

「年をとって経験を重ねるごとに、自分のすることすべてにある同一性が芽生えてくるような気がする。 例えば、音楽は科学であり数学である。それは芸術であり精神である。大規模な社会的実験、政治的声明、愛情、ロマンスである。 人生もまた科学であり、数学であり、芸術、精神、大規模な社会的実験、政治的声明、愛情、ロマンスである。 季節のように変化を繰り返し、この不穏な時代に光を照らそうとすることによって僕は人の進化(それは結局のところ、命を促進するという創造的な行為である)に貢献したいと思っている。」

まさにこういう考えで、こういうことをいってしまうような、そして間違いなくトータスでのアンサンブルを経験してきた音。 エゴのタイプが実に洗練されているというか、なんというか。 録音がもっとカリカリした音(ビルのトリオのラファロのベースみたいな堅い音がどうしても好き)だったら最高だったのになー。  それにしてもギタートリオってのをはじめてちゃんと聴いた。 周波数とか楽器特有の演奏の可能性とか、たぶんトリオはピアノトリオの方が楽器分布のバランスがいいような感じがするんだけど、しかしこれはこれでとても気持ちいいのね。 これをきっかけにそろそろジムホールをあさってみよう。  そうだ、としみつからアンダーカレントの他にもう一枚ビルとジムの録音があると聞いたんだっけ。 やべ。

2004-03-29-MON

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