No.588 マウスかった

G5についてるPROMOUSEがあまりにも体に合わず、最近イラストかいたり切り抜きしたりしてると肘がズクズクと痛むようになってきた。 ワンボタン式で、下からの振動でもボタンが押されてしまうことがあるため、そうしないよう無意識に変な力がはいって腕に無理な力がかかっているんだとおもう。 前々から、コンピューターが新しくなったら、ホイール付きの2ボタン式のマウスを買おうと決めていたので、これは今買うしかないなといろいろ調べたところ、Microsoftのワイヤレスインテリマウスエクスプローラー2.0というのが目にとまり、速攻ヤマダで購入。 もうこういった毎日長時間使用する実際的な道具にデザイン求めちゃだめだということは近年身にしみた(over 30の美意識によってきた)ので、選ぶさいデザインの善し悪しなどまったく考えなくなったもんだから、これも見た目にはひどいものだ。 でかくてやらしい曲線で変なメタリック部分があっていらないロゴマークみたいなものが無駄に埋め込んであって。  が、しかしその機能と使いやすさは大したもんで、なんとこのバージョンからホイールが横にも動くようになったのだ。 どういう場面で使うかと言えば、横に長いサイトを見てるときなんかホイールを横に倒してやればマウス操作のみで横移動できるというわけだ。 コロコロで縦移動、チルトで横移動、これはブラウザだけでなく、ファインダ上や各アプリでも有効なので、イラストレーターでマウスだけで画面を自由に駆けることができ、OSXのカラム表示において階層奥深くにいるときでも簡単に上位階層に移動できるのだ。 ホイールには加速機能も任意で付けられ、早く回すことで瞬時に一番下まで移動するなんてこともできる。 また、ホイールをはさんだ左右ボタンに加え、ホイール自体もボタンになっていて、さらにマウス横にもう2つボタンがあって、それらにアプリごとにいろんなキーを割り当てたところ、驚くほど、ほんと、今までがなんだったんだろうというくらい仕事が快適になった。  はやく買うべきだった。 同時にいくつものアプリを立ち上げ、何重にもウインドウが重なり、その間を頻繁に行き来し、多くのショートカットを使いこなす、この職業の人間にこそ、このマウスは必需品といていいほどその価値を存分に発揮する。 なんだぼくは、ゲイツの左手か?  しかしほんとにそんぐらい、革命的に仕事上のあらゆる局面が快適になったの。

で、今夜はさぽがいないので、得意のモス読書。 やっぱりこうした常でない場での数時間の読書ってのは最高だ。 ぎんぎんに頭がさえて、どくどくと世界が流れ込んできて、もう、もう!  しかしこの「白痴」!!  す・ご・い!!!  もう終盤の数百頁になってきたんだけど、おもしろすぎる!!!!!   アグラーヤ、ナスターシャ、このふたりのきちがいじみた高潔さ、傲慢さ、無邪気さ、美しさ、人格の破綻、それゆえの魅力に、ぼくは日本のくそがきとしては不相応なぐらいメロメロで、メロメロで、メロメロで、この人らの痛々しくめちゃくちゃな子供らしいきちがいじみた気性があふれでるたびに、もう心臓がドキドキドキドキして、その複雑な乱れたゆがんだ悲しい心理の微妙な予想できない変化がたまらなくうれしくて、おもしろくて、気持ちよくて、それに翻弄され、傷つけられつつ、そうであるからこそ彼女らを心から信じ、そしてこれ以上ないというぐらい愛する、そして同時に恐れる、神と同等に高潔で聡明なる我らが主人公ムイシュキン公爵(白痴【ばか】)がこれまた恐ろしいほど愛おしく、この、とりわけ高潔な3人のやりとりになるとぼくは紙面に顔を近づけずにはいられず、鼻息が荒くなり、ドーパミンがでまくり、おそらくはために相当やばいことになっているとおもう。  この作品は、ちょっと、段違いで、ほんとにとんでもないレベルでとんでもないテーマをやりきれてる感が、終盤にしてあらためてわかってきた。 賢さとはなにか、美しさとはなにか、なんて書いちゃうと一気に陳腐になってしまって今実際に文字をうってびっくりしてがっかりしてしまったんだけど、もういっかいあえて言うことでその陳腐さを払拭して本当に純粋に受け取って欲しい気持ちを表したいんだけど、ほんとうに賢い人間、高潔さ、美しい心というのが、一体どこにある、どういうものなのか、ということを、何重にも何重にも何重にも何重にも何重にも何重にもさまざまな魅力的な人間の感情を重ねて重ねて重ねて重ねて重ねて重ねて重ねて重ねて発酵させて壊して築いていくことで、とんでもない奥深いところまで読み手のたましいをひっぱってってくれる、とんでもない作品だ。 ドスト体験があるのとないのとでは、人間観において決定的な何かが違う。 というどこぞの大学の教授がいっていた大仰な洗礼発言に、肯定的にか否定的にかわからないが前からもってた興味が触発されて、罪と罰、白痴と読むことになったのだが、この人の作品は期待の1000倍にもなってぼくを満足させてくれました。 罪と罰も、あとがきまで読み終えたとき、いままでのどんな感動にもなかった、こんな神聖な感覚がぼくの心にもあらわれるものなのかというすごい心の状態にもっていかれたが、この白痴、ぼくにとってこれこそがというような興味のあるテーマのせいか、さらにさらにすごい共感と感動に打ちのめされ始めています。 ああ、表現する能力がないことがくやしい!! すげーとかうおーとかしかいえない自分が情けない!!  こうなると自分の体の物理的状態でしかこのすごさを表せないのでいいますが、読んでる間中、体が小刻みに震えっぱなしです。 あんまり美しい心を見せられて、あんまりすざまじい苦悩に酔いしれて、体がかくかく震えっぱなしなのです。  うう、どんな風にしておわるんだ!!??

2004-04-07-WED

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