No.589 白痴読了

白痴よみおわりました。 ラストシーンのとんでもない見せ方に、失禁。 何が起こるかは、うっかり裏表紙のあらすじを読んでしまって知っちゃっていたんだけど(つーか書くなよ)、まさか、こんなシーンに仕立てあげていたなんて…  あとがき読んだらドストはこのラストシーンが書きたいが為にこの難しい作品を書き上げたらしい。  青暗く、静かな、緊迫した、気が狂った、とてつもなく美しいシーン。  圧倒的。  このシーンのすごさを何回も思い出していてふと思ったのだが、国語の教科書とかで、名作の一部をピックアップして教材として使っているあのやり方って、なんかやっちゃだめなことなんじゃないかしら? と。  はじめからきずいてきた自分の中の美とか緊迫感とかいろんな要素がじゅくじゅくに熟して絶妙なそのタイミングで作用してすばらしく美しいシーンになっているところを、ぽんっとそこだけ急に見せられたらまったく違う価値(もちろん台無し)になってしまう上に、あとからちゃんと読んだときも、「あ、教科書のあれだ」という余計な記憶が残ってしまっていて、二度と純粋に楽しむことができなくなっちゃうんじゃないかと、心配になった。  しかしすごかった。 もうしばらくこの世界を堪能したいなとおもって、そういえばドスト作品て映画とかあるのかしらと調べてみると、結構あるのね。 特に「罪と罰」と「白痴」はいろんな国でいろんな監督がいろんな解釈で作っている。 中でも気になったのが黒澤監督の「白痴」。 なんと、舞台を北海道(うろおぼえ)にして、日本人の話に書き換えた映画なのだ。 面白いのがムイシュキン→亀田欽也(うろおぼえ)ナスターシャ→那須妙子(うろおぼえ)と、オリジナルの音を微妙にひきづった名前になっていて、なんかこれだけみるとふざけているように思えるが、しかしこの作品は国内外でかなり評価が高いのだそうで、ざっとしらべた限り、他の原作にしっかり忠実な話のものなんかよりも面白いらしいのだ。 みたい! ほかのいろんな白痴もみたい!  罪と罰もみたい! 手塚の漫画の罪と罰もみたい!  やあ、いいものに出会った。 こんなに心が潤ったのはひさしぶりだ。 これは毎年読みたい本だ。 そして今日は今から福島に行くのでドロン。 明日、もうすばらしいタイミングで花見山にいくのだ!

2004-04-08-THU

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