No.725 夢のように素敵な日だった

電話はなんとマーカスから! わけもわからないままさぽが「しげるにかわる」といって電話をよこす。 マーカスは寝てたのにごめんといってくるがぼくは寝てなかったし、さぽも心からうれしそうだしで、全然ごめんじゃない。 ほんでこんな時間に電話してきたからにはきっとこれから遊ぼうぜコールに違いないっつーことで、急遽七日町へマーカスを迎えにいき、深夜の家のみ開始。 丁度家にはビールもワインもブランデーも日本酒もたくさんある。 つまみはもちろん柿ピーのみ。 さて、わたくし、本日あらためて助動詞のほんとうの「ありかた」を学んだばかり、かつここのとこ登下校DUOでいくらかイングリッシュに耳がこなれてきたこのタイミングへ、この思いがけないナイスガイの来訪。 おどろいたことに、以前の数倍、いってることがわかれば、いいたいこともいえるじゃない!! すごい!! たのしい!!  とはいってもマーカスだってなるべく長いセンテンスにならないようにブツ、ブツと細切れで簡単な表現を選んで話してくれるんだけど、しかしそれにしたって、いままであった、変な「恐怖心」みたいなものがなくなったことはたしか。 いい、いいよ、マーカス。 すてきだよ。 感じるよ。

オリンピック陸上をみながら3人で4時過ぎまで飲む。 さぽが最初に抜ける(明日は通常通りバイトがある)。 マーカスとふたりきりになるとちょっとさすがに緊張してしまい(なにせ完全にイングリッシュオンリー、かつ一緒に「いまのなんだ?」「これなんていうんだ?」と考える同胞がいないのはでかい)、なかなかしゃべれなくなってしまった。 テレビをみていて、話したいネタがうかんでも、それがたまたま自分のしっている表現のつぎはぎですべて補える、なんてことはなかなかないから、せっかく話したいことがあってもお互いになかなか踏み出せず、せっかく出てきた自信もいっきにしぼんでしまい、逆に不安がおおきくなった。 いつの間にかマーカスが寝ていたので、ベッドまでひきずり、ぼくも寝る。



朝おきるとさぽはバイトにでててすでにいない。 用意してくれたカレーとご飯がキッチンに。 マーカスは起きる気配がないのでぼくは庭でミミと遊んだり、ギターをひいたり、昨夜いいたくても知らなくていえなかったよく使いそうな表現などを勉強し、マーカスとの素敵なまったりに備える。  しかしまてどくらせどマーカスは全然起きてこない。 爆睡。 何度か携帯のアラームがなり、もしか予定があったら大変と起こしにいくも、全然起きない。  結局昼ぐらいに自分で起き、横になったまま、ぼくがすでにノリノリなのをみてあきれる。 「何時におきたんだ」というので9時くらい、いつも7時前におきるから勝手に目が覚めるというと「クレイジー」といってヒヒヒとわらっていた。 何故か酒が全然残っていない(ものすごく飲んだしチャンポンしたから自分でもかなり不思議)ことにもあきれていて、完全なハングオーバー顔で「どうしたら残らないんだ?ティーチミー」といってまた布団にもぐろうとしたので「朝ご飯、いや昼ご飯たべれる?」と聞くと「おなかぺこぺこ」といって起き出したきた。 ふたりでカレーを食べて、テレビのワイドショーをみながらまったり。 たまに「これはどういうこと?」ときいてくるので四苦八苦して説明。 北島が耳の水をクンッと顔を傾けてきる回数が多いというのをふざけて取り上げていたのを、なんでこんなに写真をとっている?彼らは何をしてる?と聞いてきたのに対して、そのくだらなさを楽しんでいるニュアンスを伝えるのが大変だった。 愛ちゃんのお父さんがおにぎりを爆弾だと思われて怒ったという記事は結局説明できなかった…  しかしマーカスは頭がまわるうえに笑いの感覚とかむかつく対象がぼくらとかなり近いので、多少言葉がわからなくてもかなり無理なく笑いあえて楽しい。 むしろ感覚の鈍い、頭のおそい日本人よりもコミュニケーションがとれているくらいだ。  ウイニングイレブン(7)で盛り上がり、休憩しているときにひょんなことからでた「うんこ漏らした」てのは英語でなんていうんだという話でさらに加熱、じゃあこれはなんていうんだ?とどんどん発展していき、おたがい色んな言葉が覚えれてものすごくおもしろかった。 「accident」はなんていうんだ?と聞いてきたので「ジコ」と教えると、突然「ウンコモラシテ、ジコデシタ」と応用してきやがった。 ぼくは本気で面白すぎて死ぬかと思ってしまった。 「ウンコモラシテ、ジコデシタ」!!!!

帰ってきたさぽも「ジコデシタ」に爆沈。 マーカスに、「これであほみたいにはまって笑うひとは間違いなく信用できる人だ」と伝え、マーカスもその微妙なニュアンスを理解し「なるほどにやり」。 サッカーはそれぞれの国をしょって「日本vsアメリカ」。 今日初めてのど素人相手に2勝2敗。 とんでもない2次曲線を描いてうまくなってくもんだから本気でびびった。 くやしいので貸してやった。  ほんでサッカー欲がでてきてマーカスを送って買い物した足でゲーム屋にいき、ウィニングイレブン8を試遊。 おもしろい。 もりあがってなおやの家に遊びにいき、ここでもこてんぱんにやられるが近年まれにみる集中力をたもてた時間帯が途中あって、その時の感覚があまりにも幸せで、楽しく、ぼくははたして8購入を我慢できるのか、ここにきてとても不安になってきた。 なみちゃんが帰ってくるのでもうちょっとやりたかったがおいとまごい。 シングルでない家に遊びにいくというのはいろいろむずかしいのね。 うちも、ぼくは全然いつなんどきだれが来ようが何泊しようが全然平気なのだが、さぽはどうしても他人の存在に気をつかってしまうみたいなので不憫。 昔からのともだち付き合いの習性で、まったくコミュニケーションとらないでも誰かと同じ空間にいれてしまうボクの方がどちらかといえば異常なのだが、この習性はとても気に入っているし、この感覚に違和感を感じない人とは昔からとてもうまくやれる。そういう人大好き。 一緒に寝ても全然エロくない女の子とか、人の家にくるなりなにもいわずに自分の買ってきた雑誌みはじめてしまう人とか。それでいて関係が疎遠とか感情のコミュニケーションが希薄というんではなく、言葉でとりつくろってごまかすしかない人と比べて段違いに愛にあふれ、知的で魅力的な人なことがほとんど。 1いえば10わかり、そもそも1すらいわずもがな。 空気の動きでにやり。

夜はさぽは眠いというのでひとりでモストエフスキー。 下巻の「少年たち」という章を読み終えたのだが、ものすっごい面白かった!!!  で、となりで勉強してたふたりの女子高生が、なんだかすごくあっさりさっぱりしたキャラで気持ちよく、声の出し方、会話のイントネーション、話してる内容、集中と緩和の「ま」とかがどれもぼくの「波長」にすごくなじむ「波長」で、モスにいるあいだ、すごく心が安定して気持ちよくて、まるで森の中で本を読んでいるみたいだった。  お店で、全然しらない人の会話が邪魔どころか「大自然レベル」で心地良いなんてのはうまれて初めてで、こんな気持ちいい空気をもつ女子高生が存在するのかとうれしくなった。 ちっとも垢抜けしない、とくにかわいくもないふたりだったんだけど、なんだかうれしい響きをだしていた。 今日はあまりにも一日中楽しくて幸せだったので、モスから帰るときに車の中で神様にありがとうと感謝のお祈りをしてしまった。 そしてついでに世界中の人がみんな、こんな風に幸せな日をおくれますようにと、日下部さんの「世界中の人が幸せでありますようにと祈るんだ」という言葉を思い出しながら祈った。 なんてステキな日だろう!

2004-08-22-SUN

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