No.737 リーズ

つかえました、●。 適切なバージョンのマカー用。をいれたらなんの問題もなくつかえました。 全ての過去ログが当たり前の用に見れるようになってしまいました。 すごいことだこれは。 ここ数年のありとあらゆることの「いきさつ」を、ものすごいねちっこいディベートでもってふりかえることができるってことは、ほんっとにすごいことだ。 ありがたいことだ。 不健康であり、それゆえ、無限大に健全になれる可能性がある。 こういうもののいいかたをするんだ、ラキーチンってやつは。 『今はだれもがこういうふうに書くんだよ、そういう環境だからね』 あいつらは環境がこわいんだな。(ミーチャ)  カラマーゾフといえば、リーズという少女が昨日は大変だった。 もう風呂をあがろうかとおもいながら、もうちょっと読みたいとおもって読んでたらすごいことになっちゃっておもわず読みふけり、のぼせてしまった。 リーズはあまりにも誠実なために、現に人間に、自分にわきおこるおそろしい欲求、感情(つまり犯罪や悪を好む瞬間)をあいつらみたいに見て見ぬフリすることができず、人間の暗い部分とまともに対峙してしまって、アリョーシャにひたすら自分の卑劣っぷりを吐露する。 ただのあほな善人ではないアリョーシャは、それらすべてを受け止めることができるが、しかしあまりにさらけだし、微塵の余裕もないリーズには心を揺すられる。 4歳の男の子がユダヤ人に両手の指をすべて斬り落とされ、壁にはりつけにされて放置され、死ぬまでの4時間、そのユダヤ人がその前に突っ立って、呻き続け、うなり続ける子供に見とれていたという話を聞き、リーズは夜通し涙を流して震えると同時に、一方ではそのぶらさがって呻いている子供の前に自分が座り、好物のパイナップルの砂糖漬を食べるイメージにうっとりしてしまうのだ。 そのユダヤ人を「すてき」だと感じてしまうのだ。 そしてその話をアリョーシャの兄である、物語中一番聡明だとされるイワンに聞かせ、そしてイワンに軽蔑されたそのことさえ「すてき」だと感じ、苦しんでいるのだ。 「指を切り落とされた子供もすてきだし、軽蔑されるのもすてきだわ」  こんな小さな身体では、こんな若さではとても受け止めきれない「現実」を、あまりに素直すぎるためにまともに直視してしまい、内側からはじけてしまいそうになってる。 心配するアリョーシャを無理矢理に送り出し、そしてドアの隙間にみずから指をはさみ、思い切りドアを閉め、指を潰し、血のしたたるその指を食い入るように見つめ、そして早口で「恥知らず、恥知らず、恥知らず!」   カラマーゾフ、すげーよ、ほんと、全部ゆっちゃってるよ、世界。  カート・ヴォネガットが 「スローターハウス5」という作品の中で「人生で知るべき事はすべて『カラマーゾフの兄弟』のなかに書いてある。 でもそれだけじゃもう、足りないんだ。」と書いているらしく、さらにそれを 村上春樹が「海辺のカフカ」で引用しているらしいのだが、フントにそうなの。 全部書いてあるの。 もう冗談じゃないし、泣けるし、笑える。

2004-09-03-FRI

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