No.811 ICO

ワンダと巨像」がも、の、す、ご、く、気になっていろいろみてるうちにそーいえばまだ「ICO」すらやってねーじゃんということに気付き、ついに購入。 BEST版で1600円と破格。 3年前から間違いなくすばらしい作品だと確信しながら、なぜか今まで放っておいてた。  まださわりしかやってないけど、ぞっとするほど大好きな空気感。 音楽がほとんど無く、聞こえるのは主人公の息づかい、石の床を歩く足音だけ。 吹き込む風を表すのは主人公のマントの揺れ。 主人公ICOは小さな男の子で、このつぶらな一重まぶたがすごくリアリティーのある生身の少年らしさ、つくられた主役でない素の感じをだしていてとてもよい。 動き、カメラアングル、光、すべてが完璧。 日本人の琴線にびしびし響く、静寂の美しさ、不安の中にだけ存在する特別の情緒、こういうものをゲームという俗なメディアでここまで表現できるものなのか。 ものすごく繊細な、ちょっとの誤解で一気に消えて無くなってしまうような危ういものを、とんでもない執着心と高い実行能力でもって一滴もこぼさず実現してしまった、実現できてしまった、最高クラスのメディアアート。 欧米人はこのゲームのシステムの斬新さを高く評価しているらしいが、日本人の感性はそんなことよりもまさにこの大事に大事につくられたあまりにも美しい世界の空気にやられてしまう。 この作品を愛する多くの人が、「いつまでもこの世界が終わって欲しくなかった。それゆえにクリアするのがつらかった」といっている。 そして決まって宮崎アニメを見終わった時のあのなんともいえない幸せな寂しさをひきあいにだす。  インタラクティブなメディアでその次元の「あの感覚」を感じさせることがどれだけむずかしいことか。 ああ、はやく帰って部屋真っ暗にして音でっかくしてお城をカツカツ走り回りたい。  で、寝る前の横山三国志。 最近夜が充実だ。

2004-11-16-TUE

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