No.826 悪とは?

圧倒的な悪、その自らの悪を完全に理解した上で確実にコントロールできている悪というのは、もはや悪ではないんじゃないかと以前からぼんやりと感じていたんだけど、蒼天航路の董卓はまさにそのイメージにぴったりでびっくりした。 常人の手に負えないレベルで完全に運用されている悪というものは、もはや自然や神などと同格のものである。 すなわちその基礎には絶対的な美しさを備え、その存在たるやこちら側が否定する権利がないような存在じゃないかと。 こちらの否定は単なる自己防衛というパーソナルな小さな問題だ。 「わたしがコロされる」「わたしがフコウになる」、そんな感情の集合が「悪」という概念を生んだ?  コントロールできていない悪というのはみるからに「ダサイ」からすぐにわかる。 そんなものは害虫にすぎず、美のかけらもない。 ん??  ちがうな。 ここでいう「コントロールできていない悪」というものこそ人の呼ぶところの「悪」であるとすれば(たぶんそうだ)、「圧倒的な悪」でいう「悪」はすでに悪ではないから、そもそもぼくはキジじゃない鳥をみて「おい! ていうかあれ、キジじゃないんじゃないか!?」と叫んでいるようなものじゃないか。  馬鹿か。   悪:(1)わるいこと。否定すべき物事。道徳・法律などに背く行動や考え。  ん??  やっぱり違う。 違うが違う。  あたりだ。  やっぱり悪ってのは、こちらの都合によるものじゃないか。 わるいこと。基準は? 否定すべき物事。だれの立場で? 道徳・法律などに背く行動や考え。便宜的なものに背くことはその大儀次第では正義じゃないのか?  やっぱり悪ってのは悪じゃない。 悪であるというだけで醜いわけではない。 醜さはつまり愚かさ、小ささであって、悪であれ、それを嫌うものであれ、その器こそが美しさなんじゃないか?  神も悪も法も正義も、なにか定められた絶対的なベクトルなんかもっちゃいない。 とにかく大きなエネルギーとかドクンと震えた宇宙の脈動のことであって、それをどこからだれがどういう目的でみるかによってカテゴライズが変動するというようなものでしかないんじゃないか。 伝説の政治家は悪か正義か?  芸術家とは悪か正義か? 殺人は悪か正義か? 殺人者に執行される殺人は悪か正義か? 秩序とは悪か正義か? 法とは悪か正義か? 悪法も法なりと考えることは正義をもとめるものか、悪をもとめるものか? そもそも正しいこととは正義か? 間違いなく間違いであることは疑いなく正しいということは正義のことか悪をさすのか?  言葉遊びは悪か正義か? 大きな生命体として宇宙をとらえ、そのなかでしかるべきタイミングでそのものがとるべき態度をとることが正義なのか?

そもそも、悪と正義とは本当に対立しているのか?

2004-12-01-WED

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