No.899 ひろみつ遭難??

寝たのが4時過ぎだったので、おきたら11時。 急いで支度して、米沢へ。 今日はアカオニちゃんにプレゼントをもって会いに行く日。 我が家に近づくにつれて雪が増えていき、そしてその敷地内の異常な雪の多さに驚愕。 宛ら雪の砦。 米沢でも雪の多い地域である泉町の、さらにその中でも雪のあつまるポイントに家がたっていて、そしてやたらに屋根が多いのだそうだ。  アカオニちゃんはアカオニちゃんではなく「珠子(たまこ)」という名前が決定しており、出竹珠子というトコトコとした字面と音面がとても気持ちよく、そして「たまこ」というなんともかわいらしくも深みのある雰囲気がとても気に入り、よくぞこんな時代に対して飄々と踊るようなかっこいい名前を思いついたもんだと感心してたら、むこうのおじいちゃんがつけた名前だそう。 思いついたらもうこれじゃなきゃだめになっちゃったらしく、その気持ちがとてもよく分かり、しかしみんなその良さを一撃で理解し、快くそれを採用してくれたことなんかも全部素敵だなと、うれしくなっちゃいました。 珠子はお父さんにそっくりで、うんとかわいい。 タイのお坊さんの澄んだ目をしていて、冷静に、美しくモノゴトを判断できる人間に育つことが約束されていた。  突如、福島から恐ろしい電話。 ひろみつが雪山で遭難して今にも死にそうだというような電話。 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…」という電話ごしの荒い気息に「ひろみつか?」としのびーが問うと、「うん」と苦しそうな声で答え、そこで切れたっきり、電波が届かず、以降連絡が取れず、どこにいるのかもわからないという、さぽの実家からの電話。 情報によると、3日前からなにかの用事で山奥にいっていて今日帰ってくるはずらしいのだが、帰ってくるかわりにそんな恐ろしい電話がかかってきたのだという。 もうぼくらも血の気が一気にひいて、楽観視したい気持ちと、最悪の場合を想定する気持ちが責め合い、居ても立っても入られず、とにかくできることをしようと、ひろみつにつながりそうな友達や、学校や、バイト先すべてに連絡をとり、少しずつ少しずつ事実が明らかになっていく。 どうも、ぼくも名前ぐらいは知っている、まんだらの里雪の芸術祭というのを作谷沢でやっているらしく、ひろみつはそれに出ているらしいのだ。 だとすると、そこには人がいっぱいいて、なにか事故があったにしても誰にも気付かれずに死んでしまうなんてことは考えにくく、はぁはぁいってたのも肉体労働で息が切れてたんじゃないかと、いっきにすべての不安は消える。 ぼくもさぽもその旨をさぽの家に伝えるが、しかし実際にあの恐ろしい電話を受けた実の母親の心配は息子の声を聞くまでははれることはなく、その地域の駐在さんに現場の様子を見にいってもらうことに。 で、結局どうなったかといえば、もちろんひろみつは無事で、しかし意外だったのがそのきっかけになった恐ろしい電話はひろみつがかけたものではなく、なんと、オレオレ詐欺だったようなのだ。 考えてみれば、向こうははじめはぁはぁいってるだけで、名前をいったのはこちら側で、これはまさにオレオレ詐欺の常套手段。 しかし電話の途中で大魔神の「誰だ〜〜!!??」という恐ろしい声が聞こえて、びびって切ってしまったらしく、それゆえその後の振り込みだのなんだのという話に発展しなかったことがかえって今回の場合リアルに働いてしまい、こんな騒動になったのでした。   いやいやいやいや、ほんとにおっかなかった。 ほんっとにおっかなかった。 ひろみつの葬式をリアルに想像して吐きそうになった。  ああ、よかった。

ほっとして、ほっとしたところで家に帰る。 今日は上杉雪灯籠まつりだもんで町が渋滞。 市をでるのに30分以上かかった。 山形につき、予定していた飯田温泉で体をホカホカにして、ほんで、なにかつめたくて長いものが食べたいねといって最初うどん市を考えるが、どうしても梅そばのミニ天丼セットが食べたいと気付き、閉店間際の店に滑り込む。 だれもいない店内、8時閉店の7時50分。 もう無理かとおもって車で待っていると、外からさぽの腕わっか。 やった!!  ニュートンを読みながら待っていると、どっからどうみてもめちゃくちゃおいしそうなミニ天丼と、すでにそのおいしさを知る盛りそばが運ばれてきた。 どっからどうみてもめちゃくちゃおいしそうなミニ天丼は、やはり見た目通りめちゃくちゃおいしくて、ふたり涙を流しながら寂しい店内でゆっくりそれを味わう。 これはね、やばいよ。 梅そばの天丼、やばいから。  大満足で家に帰り、途中買ったビールとつまみでいっぱいやって、寝た。

2005-02-12-SAT

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