No.892 ポナさん

ほんとはとっても人のいい、正直者のポナさんは、仲間たちから「日本人はおまえが思うよりずっとお金をもっているんだから、もっと高い金額をふっかけてもいいんだぞ」とさんざんいわれ、そういうもんなのかと、ガイドを依頼してきた優しそうで賢そうな日本人に、いつもより高めの金額をいってみたのだが、相手がたまたまとても旅慣れした日本人だったため、それは高いよ、あんたじゃだめだ、他をあたるといって、怒っていってしまって、ちょっと離れたところで別の日本人のグループになにか話して、そして話をきいたみんながなにか嫌なものを見るような目で自分の方をちらっとみたものだから、ポナさんはうんと悲しくなってしまって、一日中そのことばかり考えて過ごし、ずるい考えにすこしでも負けてしまった自分が恥ずかしくて悔しくて、その晩寝る前に少し泣きました。

というイメージが(ストーリーというよりは、全体的な流れやポナさんの気持ちがいっぺんに自分のなかにはいってきた感じで)不意に頭に浮かび、ものすごく悲しく、切なくなってしまいました。  勝手に考えだして、ひとりで悲しくなってたら世話がないやとおもいます。 ちなみにポナさんはカンボジアでガイドをやっている日本語ペラペラの声の高い、とても笑顔の澄んだ浅黒いおじさんです。 結婚して子供もいます。

2005-03-04-FRI

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