No.943 今シーズン初釣行

予定では4時には釣りにでかけるはずだったが、起きるとすでに5時半。 天気はすこぶるいいようだ。  ばちりと目が覚め、5分で準備完了。 去年野グソした思いでを教訓に、無理矢理うんこをひりだすことも忘れない。  外に出るとすごい天気。 まだ太陽が浅いので光が暖色の実にいい色身で、椿なんかの堅い葉っぱのハイライトがすごくきれいだ。 そして横山さんちの桜! 日本一の桜! やっぱり毎年すごい。 で、それと対照的にはす向かいの高い位置にこっそり咲くうちの枝垂れ桜がまたいい。 薄ピンクにちらちらとまざる明るい緑がたまらない。

川沿いに南下、馬見ケ崎上流にむかう。 クリークできいたとおり、前にいっていたほど上流ではなく、比較的下流(河川敷の公園ぽいところがおわったあたり)の広いところに行こうと入渓点を探すも、どうしても民家がすきまなく立ち並ぶこの道ではどこからはいっていいかわからない。 去年もそのために仕方なくどこまでも上流にいくほかなく、結果、小さな川幅の複雑な釣りを余儀なくされ、ど初心者のぼくは最後まで「釣り」ではなく「祭り」だったのだ。  しかも今日は村人(?)総出でゴミ広いキャンペーンを決行していて(すばらしい!)、なんだかアングラーとしてのぼくは敵とみなされそうで(大体こんなとこまでやってきてゴミをすてていくのは心ないえさ釣り師にきまっている)、そこらに車とめておもむろにウェーダーに着替えて沢へおりていくなんてことが非常にしづらくもあり、正直まいってしまった。  まいって、引き返し、もしかしてこの川、実は右岸から行けたりして、なんて淡い期待を胸に、ちょっと別ルートからまわりこんで同じ川にアプローチしなおす。  そうしたらなんと、本当に右岸側は川のすぐ横にどこまでも2車線の舗装道路がのびているじゃない!  なんと!  車も非常に駐車しやすく、川までも実に安全におりていけ、しかも川幅はひろく、初心者にもってこいの渓相。 もっとはやく知りたかった…   うきうきで着替え、タックルをくみ、まずは自作のパラシュートで様子見。  しようとおもったのだが、ほんとしばらくぶりなので長いリーダー部分を取り扱う感覚がつかめずに岸辺の草にティペットなどからませて何分かひとりでお祭り。 そうだ、最大限に注意をはらわないと、このごちゃごちゃ長くてひっかかりやすいものをいっぱいだした「ぼく」と、ざくざくこれまた複雑な植物やら岩たちを擁する「川」とは、まさに「マジックテープ」のような関係にあり、ややもすると移動さえままならないんだった。 竿のさき、たるんだリーダー、巻取って手で持っているライン、ぶらさがるフライ、すべてに感覚を研ぎすます。 多少のトラブルはあるものの、一応去年の経験と、渓相の容易さもあって、その後はなかなかおもったことができた。 ちゃんと筋をよんでそこにピンポントでフライを落とし、何回かそれを繰り返し、またポイントを変え、流し、ハッチした水生昆虫を観察し、比較的似たサイズ、似た色のフライに変え、また流し。  しかしこの時期天気がいいのも問題で、雪融けによるダムの放水で川に雪代が流れ込み、流れが速くてフライがすぐに下流にいってしまう。 しかも荒い流れだと目が慣れていないぼくはすぐにフライを見失う。 とにかくいろいろ難しい。 まあ結局もちろん当然今日も「ぼ」。 4時間ぐらい釣り上がりながら、最後は自分のキャスティングの未熟さこそが問題だとわかり、リアルロケーションでのキャスティング練習に。  これは実に有意義な練習だった。  「ぼ」ながらも今年初めての釣行に満足し、帰り道であったいかにも釣り師なおっちゃんにいろいろ情報をいただき、ほくほくした気分で家路に。 もうお昼ぐらいかとおもったらまだ10時で、すごく得した気分。 しかも帰り道の河原沿いにはず〜っと桜並木が続いていて、河原にはうかれた楽しそうな人たちが集い、なんだかもう最高。

家に帰り、さぽを誘い河原へいくことにする。 お弁当と焼酎を用意してくれている間にぼくはウェーダーとシューズを洗い、ミミにひもをつけて庭を散歩し、ほんでふたりで音楽もって河原へ。  邦楽の歌ものはうるさい気分だったので、ジャズ縛りにしたらこれがはまった。 堰堤の滝の音と、市民の喜びの雄叫びと、エスビョルンやジェフやマイルスやジムのうねりが、桜の景色と相俟ってそれはうつくしく融合。 そして焼酎。  なんだこの楽しい昼は。  酔っぱらって、また近所で酒を買って、つまみを買って、飲んで、寝て、本を読んで、また酒を買って、川のちいさな魚の存在を知り興奮して酔いがさめたところでコヤマに玄米を買いにいき、その間に霞城公園でのジオス花見を終え、河原にきていたきよこ先生とたかちゃんと合流し、しばらく河原でおしゃべり、寒くなってきたので家に移動し、あとは夜までひたすら話し続けた。 この4人、会話がとまらない。 だれかがふった話題を全員が見事に枝葉をつけて盛り上げていき、すべてがはずれなく大木に育つのだ。 おもしろい。 なんともバランスがいい。  ふたりがかえり、もりあがったぼくらはなんとなくでかけ、ココスでお茶しながら本を読み、で、眠くなったので家に帰り、寝た。  すごく濃い、楽しい一日だった。 やはり早朝釣りにいった日ってのは例外なく有意義に過ごせる。

2005-04-24-SUN

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