No.977 パンク

心底釣りにいきてーが、1日しかない休みの上、明日の米沢出張にそなえて今日中に米沢にいって泊まるという計画のため、泣く泣く我慢。 早朝いけばいいのだが、前回の釣りで夕方の警戒のとかれた状態の味をしめてしまった。 日中必要な買い物などすませ、久々にそろってモスにいき、読書やら勉強やら楽しむ。 池澤の「骨は珊瑚、眼は真珠」における、自分が死んだ後のさまざまな処理について望むところ、その周辺の考え方が、あまりに自分やちゃんす先生とぴったり同じだったもんだからびっくりしてしまった。 とにかく自分自身は死んでまで「墓」などという浅ましい占有の概念に属してあんなところに閉じこめられる「物質」がすこしでも残るのはまっぴらごめんで、できるだけ細かく砕いて海にでも撒いてもらって完全に自然にリサイクルしてほしい、そうしてようやく宇宙に還元されたい、が、残る人がどうしてもそれが嫌なら別に好きにすればいい、葬式というビジネスセレモニーも含めて、そうした染みついた慣習、観念は、もはや死者に対してではなくって完全に残った人の気持ちの区切りをつけるためのものでしかないんだから、すでになくなった自分の考えなんか、まあ無視してくれていい、ざっくりいえばそのような考え方で、まあ同じような人はたくさんいるだろうけど、細かいところまでほんとに笑っちゃうぐらい同じだもんだから実に楽しかった。 この人好きだわ。

4時前に米沢にむけて出発。 窓からはいる気持ちいい風(緑の匂いがとても強い)と、それにかき消されながらも負けじと大音量で鳴るビルのエクスプロレーションズ、最高じゃないか、今日の13号線は、などといい気になって走っていると、ボボボボボボボボとすさまじい重低音が響く。 なんだどこぞにすげー車がいるんかなんてニヤニヤ探すが、どこにもそれらしき悪しき車は見あたらず、おかしなことにその音はいつまでも間近に聞こえてついてくる。 ???  よくある「鳴る道路」にしては音が振動がでかすぎる。 そうこうしてるうちにこんどはハンドルが取られてどんどんセンター側に寄っていく。   はい、パンクです。    すぐに路肩にとめ、降りてタイヤをチェック。 右前のタイヤがズタズタのボロボロになっていた。 こんなトラブルはじめてなので、めんどくさいのよりもちょっとワクワクする。 ぼくの電話は家とちゃんすにしかかけれないので、とりあえず実家に電話してどうしたもんだろうかと相談。 自分でなんとかできそうならスペアにはきかえてそれで家までこい、もしどうしようもない損傷だったらもう一回電話しろとのご指導をいただき、タイヤ交換の準備に取りかかる。 が、いつものようにジャッキをあげるがどこまであげてもいっこうにタイヤが浮かない。 なんだこりゃと反対のタイヤを見てサスの位置など比べると、明らかに高さが違う。 右のは車軸が落ちすぎている。とおもう。  パンクになかなか気づかず走り続けたので中でなにかが折れたりしてしまったんだろうかと考える。 これは自分じゃどうにもならんと、もういちど家にヘルプ。 じゃあ知り合いの車やさんにいってもらうからそこでまってろと。 15分ほどまっていると、救いの彼が現れる。 手際よくジャッキをあげる。 やはり車輪はあがっていかない。 「いつもならこのぐらいでタイヤが浮くんだけどまるであがる気配がないんです」とぼく。 「じゃあ反対のタイヤも空気がないのかも」と反対にまわる。 良く意味がわからずついていく。 反対のタイヤの空気は十分。 また右にもどり、ジャッキをあげる彼。 見たこともないぐらい細長く縦に伸びるジャッキ、そして問題なく浮き上がったタイヤ…   なんのことはない、なるべく邪魔にならないようにと路肩ギリギリにとめたため、右にくらべて左のタイヤは一段低いところに下がっていた、そのため右のタイヤを浮かせるためには、いつもよりかなり高く右側を上げてやる必要があったっつーだけだった。 ち。  結局あたりまえにタイヤ交換をしてもらっただけで、こんなんなら自分でできた。 恥ずかしいったらない。 が、すぐにGSにいってスペアタイヤの空気圧をみてもらわなきゃいけないことなど、自分だけなら思いつかないことなど教えてもらい、とにかくいろいろと勉強になった。  うんとお礼をいい、すぐにいわれたとおり最寄りのGSにて空気を入れてもらい(やはりだいぶ抜けていた)そうしたみなの協力のもと、無事に家に帰ることができた。 タイヤは4本ともひび割れていて他のタイヤもいつ今日みたいに自然バーストしても不思議じゃないから一気に変えた方がいいかもねという助言に納得し(たしかに自分で見て異常にゴムが劣化していたし、前回スタッドレスにはきかえたときも夏タイヤがやばいといわれていたことを思い出した)、明日購入することに決定。  美味しい夕食をいただき、温かいお風呂につかり、筋トレをして、買ってきたフライフィッシャーを読んで、久々の実家のベッドに眠る。 実家にとまると寝るときに何故か悲しい気分になる。

2005-05-29-SUN

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