今週も残業ウィークと諦めている。　釣りも生活から外し、筋トレも中断。　唯一の娯楽として読書を採用。　お手軽なうえに精神的充足がでかいのがいい。　池澤のすばらしい新世界を読んでいるのだが、面白い。　小説の形をとって、作者の世の中におもうところを整理して明確にする、ということを、まさにそういうことをやっています、とちゃんといいながら書いている。　作者が作者として、池澤夏樹として登場して（ドストみたいだ）、ここで文明論的なこともいいたいので、この章でやっちゃいます、とはっきりことわって、で、お話にはいっていくという感じ。　これがおもしろい。　きもちいい。　　書評している暇があったらどんどん読めよという保坂の意見にとても賛成なので、こまかいことは書きませんが、これは正しくて丁寧で慎重で誠実な考え方がたっぷりつまっている、質の良い大学の授業のような楽しさ溢れる本。　エッセイ的な要素が、うまくお話に昇華している話。　書評している暇があったらどんどん読めよという保坂の話はここ。　この経験論シリーズ、めちゃめちゃおもしろい。　町田、保坂と人選もすごくうれしい。　忙しい合間にちょっと読むと、あんまりいってることが正しすぎて涙がでてくる。　こういう考え方、こういう態度に常にふれていられたらどんなに幸せか。　　　一生懸命働いて、働いて、帰ったら2時だった。　　脂汗がでて常に吐きそう、という体調。

2005-06-20-MON