No.1100 良い歩きだった

夏の夜はどうしても心がうきうきしてしまい、家にじっとしているのがもったいなくて無駄に外に出歩いてしまう。 今日も10時ぐらいになっていてもたってもいられなくなり、フラフラッと外へでる。 自然と川の方へ足のむきがちなのを制して、あえて街のほうへ向かう。 ひさしぶりに、ゆっくり、はいってくる情報のすべてをしゃぶるようにして歩く。 緑の多い我が緑町は、湿度の高い今の季節にはことさら良い匂いがする。 歩き始めると、歩くことの快感に体が喜び、ついついさっさかさっさか早足になってしまう。 しかしそれを我慢してあえてゆっくりと歩いてこそ、つねに見過ごしていた、そこら中に実はあふれる八百万の喜びを見つけることができる。 なんでもない光景が、音が、匂いが、こちらが受け入れる姿勢でさえいればすぐさまこれでもかと体に心に染みこんできて、ほとんど暴力的な勢いでもって一気に幸福の極みへ連れて行ってくれる。 実に簡単に、この世の最高の喜びを手に入れられることに、毎度驚く。  脳からは幸せ汁がナラナラと溢れ出し、これは人の目はばかる場合ではないなと完全にモノモードに突入したので傍目には相当気持ち悪い感じだったろうとおもう。  好奇心の動くままに歩き、止まり、振り返り、戻り、にやけ、歩き、おお!このマンションのここからみる光りかたは絶妙ではないかなんつっているうちに気づけば文翔館。 これまたすばらしいところにでたもんだ。 それまで自然の音を堪能するために我慢していた音楽をここで許可。 もちろん全曲ランダム。 こういう日は決まって神懸かりな選曲をしてくれることは知っている。 今夜も例に漏れずすさまじい展開。 ほんとにすごい。 自転車少年くるくるまわるなか、ベンチに寝ころび欧の薫りあふるる石造りやその正面にのびるこの時期(花笠前夜)やたらと華やかな商店街や星空やけやきを眺め、いや眺めなんて感じでなく視線でしゃぶりつき、そのうちその光景や自分の内側に蓄えたいろんな記憶や聞こえる音楽という自分が現在知覚できるあらゆる刺激が脳内で混ざり解け合い新しい形を生み出して、それはすごいことになってきた。  すごいことになったそこからの1時間弱の夢のような出来事(脳内)を思い出し、圧倒的ライブ感をもって書くつもりだったが、今日は待望の花笠祭りで、家にちゃんすを待たせているのでだめだ、もう帰ります。 

2005-08-04-THU

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