No.1138 キャンプの種類

巨大アリに耳を噛まれて叫んだ渡辺くんの「ギャア」という声で、一度7時に目を覚ましたのだが、他にまだ誰も起きてないようなので二度寝する。  これがいけなかった。 再度起きたときはすでに11時。 想定外の大幅な寝坊に全員へこむ。 キャンプ二日目の醍醐味は早起きの清々しさ、そして一日の長さにつきるというのに、もう昼よ。 すぐに昼食準備ならびに撤収にとりかかる。 雨がずっとふっていたのであらゆるものがズグズグになってしまい、撤収に手間取る。 テントなどはどうしようもないので濡れたまましまい、帰ってから干そう。 ブランチは昨日のブイヤベースの残りを煮詰めたソースにとおるくんが焼いたナンをつけて食べるといういかしたもの。 炭火で焼いたソーセージと、常温で一晩中放っておいて熟成されたラム肉がこれまた旨い! 肉の匂いにつられてか、恐ろしい顔をしたキスズメバチの斥候が一匹ぼくらのまわりをクンクンする。 でかい羽音を立てて間近を飛ぶモンだから、こっちは生きた心地がしない。 秋のキャンプはこれが恐ろしいのか。 なるべく黒い部分を隠し、近づいてきたら動かないようにしながら、スローモーションのような食事が続く。 食事をおえ、本格的に撤収。 もうあとここの荷物をはこんだら終いという最後の最後で、さきのハチがぼくのまわりから離れなくなってしまった。 腕にそのままとまってしまうんじゃないかってなぐらい皮膚すれすれを飛ばれるあの恐怖ったらない。 もうぼくは動かないという努力しかやりようがない。 祈るような気持ちで耐えること1分(どれだけ長かったことか!)、ようやく解放される。 雨に、ハチに、満腹に、今回のキャンプはとてもいい勉強になった。 実地で得るこの濃厚な経験知はとても貴重なすばらしいものだ。  チェリーランドにもどり、各自の車に荷物を戻し、今度は真冬にと約束して、バラ部解散。(昨夜の会話の中でいつのまにかこの集まりはバラ部ということになっていた。バラ(男色)部だから安心だよ、といって女の子を誘おうという軟派がすでにはびこることのステキ) めちゃめちゃ楽しかったわ。 楽しかった反面、やはり人との会話がある状況では、どうしても自然に溶け込めないことも痛感。 楽しいのは楽しいのだが、あの楽しさは外でなくちゃいけない類の楽しさではないのだ。 ぼくがキャンプに求める本当の価値は、おそらく一人キャンプでないと味わえないものだとあらためて確信をもった。 しかも、そのひとりキャンプにはおそらくダッチオーブンなんてものの出番もないだろう。 音楽散歩や、集中して長時間浸れたときの読書に似た、実にシンプルな、そして強烈な、内側と外側との融合は、そういう享楽の中にはない。 みんなと、あるいはちゃんすと、美味しいモノを食べながら笑って楽しい時を過ごすキャンプと、ひとりぽっちで自分と世界との距離や位置を感じながら、木一本一本と真剣に向き合うような、ひとつの音も聞き漏らさないような、そういうモノとは、完全に違った楽しみとして分けて考えなきゃならんのだわ。

家にかえり、テントやら濡れた椅子のマットやらを干し、昨日届いたマインドゲームの原作を読みふけり、ちゃんすのこさえためちゃめちゃ美味しい中華おこわをいただき、選挙にでかけ、先週マインドゲームと一緒に借りたヴィタールを観てあまりの面白くなさに絶句し、開票速報などみながらアクションパズルゲームzooのちゃんすの記録を塗り替えるべくがんばるがレベルが違いすぎて挫折。 布団にはいって本を読もうとおもったが眠くて8秒で断念。 なんか変に眠い。 花粉か?

2005-09-11-SUN

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