No.1159 お見舞い

朝起きるとちゃんすはすでに野良仕事にでていた。 茶の間でごろごろしてると、肉体労働でふらふらになったちゃんすが帰ってきて、いっしょに朝ご飯をいただく。 あんまりいろいろおいしくて4杯も食べてしまった。 まだまだ食べたかったが体がおかしくなるといけないので我慢。 戸の閉まった階段から、一段に両足を使うかわいらしい足音がして、しんのすけ登場。 さっそく家中をつかってわきゃきゃと遊ぶ。 うんこをしにトイレにいったらしんのすけも嬉しそうについてきて、じゃあそこで待ってなさいと、少しだけ戸を開けてうんこしはじめたら、しんのすけの方で気を遣って閉めてくれた。 一本うんこし終えるたびにちょっと戸を開け、「もう一本いいですか?」と尋ねると、「いいよ」とその都度快諾をいただく。 3本目を終えて戸を開けると、うんこの番人は職務をほっぽりだして居なくなっていて、ちょっと寂しかった。

船長が農協にニラをおさめにいくというのでぼくとさぽとしんのすけもついて行く。 車中しんのすけは双眼鏡に夢中、貸せといっても貸しやがらねー。 ニラをおろし、家にもどり、しんのすけのすきをついてちゃんすとふたり、じいちゃんの見舞いに病院へ。  最近じゃ個人なんたら保護法で病室に名前もでてないのね。 じいちゃんはびっくりするほど痩せていて、ほとんどしゃべることもなく、呼吸を補助するマスクをしきりに気にしていた。  ぼくらの他に、なかなか集まることのないらしい親戚(船長の従兄弟)の3兄弟もお見舞いにきていた。 じいちゃんは渾身の力で二度にっこりしてくれた。 ずっと泊まりっぱなしで世話しているばあちゃん一時帰宅ということで、ふくこさん(船長の妹)にじいちゃんを任せ、ぼくらの車でばあちゃんを家に送る。 お昼からは今度はさっちゃんのおじちゃん(しのびーの兄)ののぶおじちゃんの見舞い。 しのびーも加えて出発。 まずは昼食と、しのびーが前から「しげちゃんをどうしても連れてきたい」とおもっていた「とり  」というチキンレストランへ。 どうしても連れてきたいといっても「とても美味しいから」とか「ぼくが鶏大好きだから」というわけではなく、しのびーの感覚的なものでしかないところがすばらしい。 唐揚げと鶏重とバター焼きを注文し、3人で回し食い。 全体的になんとも微妙な味で、連れてきたしのびーが一番微妙な顔をして食べていたのがこれまた素敵だった。 なにせ最初に出たコーンスープのしのびーの感想が「コーンスープってものを話で聞いた人が、大体こんな感じじゃないかと試しに適当に作ってみたような味」だから。  福島市街を抜け、けっこうな距離を走ったところにのぶおじちゃんが入院する病院が現れる。 二度見舞いにきたが部屋も階も覚えてないという潔いしのびーにつれられ、なんとか病室に到着。 部屋にはふきこおばちゃんと、ベッドに寝てマスクをしたのぶおじちゃんの二人だけ。 ほかの人は外泊中だとか。 治療のためにだんだん体がしんどくなってきているようで、のぶおじちゃんは横になったまま話す。 10分ほど、じいちゃんのことや病気のこと、家のことや、冗談を話しておいとまする。  家のリフォームにともなってカーテンを買うってんで駅前なかごうの無印で現物をみて、近くのレパコで甘いモノをたべて帰る。 一度家にもどり、しのびーをおろし、船長とお別れし、すぐに山形へ発つ。 高速にのる前にもう一度じいちゃんのところに寄ると、静かに寝ていたところだったので起こさずに帰る。 ばあちゃんはすでに病院の戻っていた。 無理しないでくださいね。  高速を左車線のクラウンなどに注意しながらとばし、40分ほどで山形到着。 病院巡りでどよんとした気持ちをカラリとさせるべく、なんと珍しいことに二人でカラオケに行き(ぼくら的に信じられない行動!)、キリンジやらくるりやら中村やらを歌い、声帯の衰弱に愕然としつつも1時間ほど歌うとだんだんと感じを取り戻し、声が出るようになってきたが、違った意味での限界をかんじてそこで退散。  夜はおとなしく過ごし、早めに寝た。

2005-10-02-SUN

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