心配事が絶えないが、それはとても大事なことだなともおもう。　新たな心配事は、人に新たな色身を帯びることを求め、己のエゴのみでニヤニヤ生きてる人が住む世界とは比べものにならない豊かな色鮮やかな世界に導いてくれる。　心配事を解決しようと努力する力を養うことをしないでいきてきたためにあっけなく押しつぶされたり、そもそも自分がやらなくても誰かがやってくれる、もしくは自分ではどうしようもないといって、ハナから己の質の妥協から入ったりする人は、ほんとに存在そのものが不快なほどつまらないのでどこかに「つまらない村」でもつくって集まって一生つまらない人同士でつまらないゴシップにでも夢中になってモゴモゴ小さく動いていればいいんです。

人の存在意義は現状維持でも過去の礼賛でもなくて進化です。　心配事に立ち向かう気持ちとそれによって生まれる新たな価値こそが進化で、芸術で、生活です。　大昔は努力しない人や工夫しない人、発想が貧困な人行動力のない人は当然のように大自然に淘汰されて、滅び、美しくしなやかに進化する人間のみが子孫を残すことができたのだけど、農耕によるストック→余剰→資本主義のシステムができてしまってからは消え去る運命のものまでが全て守られることになってしまった。　しっかりと考え、実践し、美を知り、心をもち、よって自然スガタが凛としまった、進化を体現する人以外の、ブタが、「つまらない村」をつくることもせず、「心配事」の本当の意味である浄化作用やアクセレーターの作用にも気づかずにただそれから逃げ避け蓋をし人に任せ、そういうやつらこそが外見上ハバをきかせるという、なんと、歪んだ、馬鹿げた世界に、ここは落ちたことだろうか。

そんな思いを払拭すべく、ぼくは今日も死にそうになりながら息継ぎの練習に励みます。　全然できないことに挑むのは心地良いです。　全然できないことができたときは、うれしさと驚きで、キョロキョロしてしまいます。　そして全然正反対のところに置いてあったこと、たとえばチクワの美味しさなどに、同時に開眼したりするものです。

2005-12-19-MON