今日はさぽとふたりして休み。　午前中から昨日かりた「モリー先生との火曜日」を観る。　ミッチ・アルボム（原作の著者）という売れっ子スポーツコラムニストが、16年ぶりに再会した大学時代の恩師、モリー教授（うんとすてきなじーちゃん！）と再会して、幸せとは、愛とはなにかを身をもって教わるという話（実話）。　モリーさんはALS（筋萎縮性側索硬化症）という体がどんどん動かなくなって死んでしまう病気にかかってしまい、泣いて泣いて眠れない夜を過ごしたりと、うんと苦しみながらも、しかししっかりと死と対峙しながら、最後の日々を豊かな気持ちでもって、幸せに過ごす。　話そのものはかなり使い古されたべたなものなんだけど、モリー役のジャック・レモンがやばい！　このひとの目を、話すようすをみているだけで、もうぼくはぼろぼろである。　なんて深い目をした人なんだろうか。　感じること、傷付くポイントがとても共感できるもんだから、その上こんな説得力ある媒体、すなわちレモン演じるモリーによって「正しい言葉」があふれでた日には、もう平静ではいられない。　最近たてつづけにはいってきて、ぼくのなかに膨らむ「資本主義」への疑い、プロレタリアの無意味な苦労にたいする反抗（それゆえモリーはある意味で競争の外にある「教授」という職についた）といったものもエピソード中にあって、つくづく、自分の中にある強い思念っていうものが、そのとき必要とするものや、近い波長のものを呼び寄せるんだなぁとおもった。　　ところで波長で思い出したんだけど、さぽが例の「水の本」 の第２弾を借りてきた。　そこにかいてあったのかしら。「自分が好意をもってみている相手は、まず間違いなくむこうも自分を好意的にみている」そうだ。　これは大学１年くらいのときからなんとなく身をもって感じていたことだけど、こうやって権威ある人がはっきりいっているのは初めてだ。　でもほんとにそうなんだよね。　で、当然逆に嫌いだと思っている人からはこっちも嫌われている。　こわ。　で、応用編として、嫌われてやしないかしらと、お互いに不安がってることってのがよくある。　これってすごくもったいない。

さて午後。　いろいろ用事があり、七日町無印、ひろみつのアパート、北町八文字屋、ジャスコ、とさわぐ。　で、昼飯をモスで食べる。　今日はどうも食欲がなく、やる気もおきず、頭もいたけりゃ腹も痛い。　歌をうたえば息がきれるし。　よくよくこの体の感覚を考えてみると、どうもこれは風邪じゃないかと気がついた。　最近にんにく卵黄のおかげかヨーグルトのおかげか、風邪らしい風邪をひかないもんだから、この感覚をわすれていたのだ。　風邪だとおもったらとたんに体がだるくなり、とても外出するような元気はなかったと思い知る。　ぼくはこういう暗示にかかりやすいもんだから、一度病気だとおもったらもうだめ。すぐにも横になりたい。　で、帰宅。　と、玄関まえの土の道に、見慣れない、うんときれいな一輪の白い花が咲いている。　それをみたさぽ、何かにきづいたかのように庭の方へはしる。　ぼくも自称風邪ひきながら、それに続く。　するとなんと！　なんとなんと！　トラのお墓にあたる場所に、その花が咲き乱れているじゃない！！　すごい！！！　そうだ、トラが死んだ日、スコップと一緒にトラの花を植えようってんで球根を買ってトラの上に植えたんだっけ。　まさにトラの腐ったその養分によって咲いた、正真正銘トラの花。　ふたりでうれしくって花を見てると、どっからかミミが猛ダッシュでやってきた。　ミミもうんとうれしいようで、ベキベキとトラのはなを踏みつけへし折り、存分に楽しむ。　稲村さんも家からぼくらを見つけ、さっきこの花を見つけてびっくりしたのだと話してくれた。　トラちゃんがうんと綺麗に咲かせてくれたね、と。　やさしいばあちゃんだ。　ぼくは具合がわるいのも忘れてうんとうれしくなって、勢いでJAZZギター道場の門をまたしてもくぐってしまった。　さぽはミミと花と写真を撮りまくり、フィルムを使い切る。　そうそう、写真といえば、ず〜っと、家周りの写真とか、さぽがとった写真をこのサイトでも載せたいなぁとおもってたんだけど、せっかく絵日記でもってキャラ化して記号化して現実から分離したものを、リアルを重ねることで壊してしまいそうで載せられないでいた。　このサイトは絵だけでいくべきだと。　でも、別にそんなことにこだわっているのもばかばかしくなってきた。　写真のせるとしたらどうせ別メニューだし、日記は日記できちんと分離できるはず。　見せたいものはペニスだろうがウンコだろうがどんどん見せちゃえばいいんだ！　捕まったら捕まったでその体験を楽しめばいいんだ。　ということで、トラの花も含めて、我が家の自慢の庭、にゃんこたち、場合によってはぼくら、ついに近日中に公開！　したい。

2003-04-13-SUN